3年前のニュース: 除染の実証試験 効果イマイチ

December 5, 2014 – 9:13 am

3年前の今日(2011年12月5日(月)放送のTBS森本毅朗スタンバイで聴いた原子力問題関連ニュース:

福島第一原発から半径20キロ圏内の警戒区域に指定されている福島県大熊町で効果的な除染方法を確立するための国の実証実験が始まりました。高圧洗浄機を使った除染では放射線量が毎時16.5マイクロシーベルトから10マイクロシーベルトまでにしか下がらず温度を変えるなどの方法が試されました。国は実験データをもとに効果的な方法を確立したい考えです。

福島第一原発周辺への住民の帰還の前提は、効果的な除染が技術的に可能かどうかということにつきる。
放射線量が16.5マイクロシーベルトから10マイクロシーベルトに下がった程度では話にならない。
3年前のこの時期、一抹の希望を放射能除染にかけていた住民がこのニュースを聴いてどのように感じたのか。
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3年前のニュース: 東電 溶融燃料の解析結果を公表

December 1, 2014 – 9:05 am

3年前の今日(2011年12月1日(木)放送のTBS森本毅朗スタンバイで聴いた原子力問題関連ニュース:

東京電力福島第一原子力発電所の1号機について、最悪の場合、原子炉にあった核燃料のほぼ全てが溶けて格納容器に落下しコンクリートの床が60cm以上浸食している可能性があることがわかりました。東京電力がデータをもとに解析した結果を明らかになったもので2号機と3号機も半分程度落下した可能性があるということです。

このニュースのソースは、おそらく、2911年11月30日開催の旧原子力安全・保安院 技術ワークショップで東電の発表(「福島第一原子力発電所1~3号機の炉心損傷状況の推定について」)だろう。



3年前のニュース: 放射性物質トリウム???

November 30, 2014 – 9:20 am

3年前の今日(2011年11月30日(水)放送のTBS森本毅朗スタンバイで聴いた原子力問題関連ニュース:

昨日午前新潟県の林で新潟市に住む60代の夫婦が首をつって死亡しているのが見つかりました。近くに止められた夫の車の中から放射性物質トリウムと書かれたメモと缶が見つかりました。メモには危険性のあるものならまわりに迷惑がかかるがどうすれば良いかという内容が書かれており処理に困って自殺した可能性があるということです。

なんとも不可思議で気味の悪い事件だ。
これを原子力関連のニュースとしてとりあげるべきかどうかは疑問だが、この事件、福島第一原発の事故とのからみで話題になった世田谷の高放射性物質の発見が契機になったと推測した。
この世田谷の事件で、放射性物質の危険性を知った老夫婦が、その危険性を知るとともに、その処理に困ったというのが真相かもしれない。
当時の記事を探してみると自殺した男性は元新潟県職員で県放射線監視センターに勤務したことがあるという。それにしてもおかしな事件だ。 (続きを読む)



3年前のニュース: 東電福島第一原発 吉田昌郎所長が入院

November 29, 2014 – 9:02 am

3年前の今日(2011年11月29日(火))放送のTBS森本毅朗スタンバイで聴いた原子力問題関連ニュース:

東京電力は福島第一原発で復旧作業の陣頭指揮をとってきた吉田昌郎所長が病気で入院したため来月1日付で所長を交代させると発表しました。東京電力はプライバシーを理由に病気の名前や被ばく線量は公表していませんが、病気と被ばくとの因果関係はないとしています。また東京電力は原発事故の賠償資金にあてるため保有するKDDI株およそ35万7千株を全て売却すると発表しました。売却額はおよそ1862億円でKDDI自らが買い取る予定です。このほか東京電力はグループのガス事業の中核会社の全ての保有株を56億円余りで売却したことも発表しました。

吉田所長が入院したのはこの時期だったのか、という感じ。
彼の指揮した事故対応についてはいろいろ議論されているところではある。しかし、私の個人的な感想では、立派な対応だったと思う。巨大なシステムの制御自体が人知を超えるもの、ということをまず考えるべき。
事故が一段落した後だったら何とでもいえる。しかし、事故が進展するさなかでは瞬間々々が経験したことのない新たな事象。そして命がけの対応だ。
絶対安全でない原子力発電所はもう止すべきだ。これが事故の教訓だ。
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3年前のニュース: 細野原発事故担当大臣 当面の見通し述べる

November 28, 2014 – 9:31 am

3年前の今日(2011年11月28日(月))放送のTBS森本毅朗スタンバイで聴いた原子力問題関連ニュース:

細野原発事故担当大臣は定期検査で停止している原子力発電所の再稼働について政府が了承するのは年明け以降になるとの見通しを示しました。また福島第一原発の事故で避難している住民の帰宅に関して帰宅可能なエリアを示す際には十分なインフラを整備するなど生活の具体的な支援策を検討していることを明らかにしました。一方、除染で生じる汚染された土の中間貯蔵施設については処理場としてだけではなく研究開発の拠点にもする考えを示しています。

このニュースが放送されたときから3年たつ今日、細野大臣(当時)の見通し・所感を見て、あらためて福島第一事故の重さを感じてしまう。
原子力の再稼働問題、帰宅可能なエリアへの支援策、そして汚染土の中間貯蔵に関わる問題はいまだに解決へのみちは遠い。困難な状態にあるといってもよい。
中間貯蔵施設に研究開発の拠点との役割を持たせるというのは何を指すのか・・、興味深い。