中途退職者の確定申告

January 26, 2007 – 11:28 am

確定申告の時期がやってきた。税務署から「18年分の所得税の確定申告書」と「所得税の確定申告の手引き」も送られてきた。これまでも、確定申告をした経験はあるが、今年は、昨年、30年勤めた会社を退職したことから、これまでにもまして確定申告が重要だ。

確定申告をするために、いつも「国税庁」の「確定申告書等作成コーナー」を活用している。今年も、これを活用することにした。さらに、自宅のパソコンからインターネット経由で申告するいわゆるe-Taxも活用することにした。日本経済新聞(1/9朝刊)の記事によると、税の電子申告をすすめるために国税庁がてこ入れをしているらしい。還付期間も通常6ヶ月のところが3ヶ月に短縮されるという。

確定申告書等作成コーナーは確かに便利である。パソコン上の画面で必要な情報を入力するだけで、次々と計算をしてくれる。しかし、どんな情報が必要かは、画面を開かないと分からない。「退職所得」を入力しようとすると、「勤務先から交付を受けた源泉徴収票を基に、下の源泉徴収票画面の当てはまる項目を入力してください」となる。ここで、あたふたと退職金を受け取り時に交付を受けた源泉徴収票を準備し入力を開始することになる。株式の譲渡所得を計算しようとすると、1年分の取引き履歴が必要であることに気がつく。気がつくたびに、必要な資料を整えることになる。パソコンの画面上で要求された時点で初めて、必要な情報が示され、あたふたと資料を整えることになるのである。これでは、このコーナーの便利さが半減してしまう。申告書の作成に必要な情報、資料の一覧を指し示し、「このコーナーの利用に際しては、以下の資料を整えてください」とするのが筋ではないのか。というわけで、一通り、確定申告に必要な情報をリストアップすることから、このコーナーを利用することにした。

中途退職者が確定申告に必要な資料・情報一覧を作成することにした。私の場合、次のようなリストが出来上がった;

  1. 申告の種類 : 白色申告
  2. 退職金受け取り時の源泉徴収票
  3. 株式の売却に必要な情報
    • 売却して得た収入(売却株数×売却時の価額)
    • 売却に要した手数料(消費税込み)
    • 取引きをしている証券会社(証券会社名と住所など)
  4. 勤務していた会社から取得した源泉徴収票
  5. 退職後に支払った社会保険料(健康保険、国民年金など)
  6. 生命保険、個人年金、損害保険(火災保険など)の支払い金額
  7. 弘済会(互助会)などから得た一時金と必要経費(これまでに支払った掛金(会費))
  8. 医療費のリスト(医療を受けた家族別に医療機関毎の支払い金額)
  9. 健康保険などから受け取った医療給付金(「医療費のお知らせと保険給付金支給決定通知書」)

ここであげた項目の整理、特に7.の弘済会(互助会)の必要経費と8.の医療費リストの作成は容易ではない。

弘済会(互助会)の掛金は、勤務した期間全てのトータルになるが、30年分の給与明細書が全て揃っているわけではないので簡単には算出できない。平成3年度分からの給与明細書は、妻が保存してくれていた。この積算値をもとに、それ以前は、少なめと(税務署が)理解してくれる額を推定して、これにあてた。次に医療費、これが難題だ 。領収書を患者別、医療機関別に分類し、明細書を作成しなければならない。健康保険の「医療費のお知らせ」に記載されている支払い額で間に合わせられると思ったが、これは支払いの有無を証明するものではないということで認められない。領収書の紛失分が4万円もあった、かなりの痛手である。

あれこれ奮闘して、なんとか必要な情報・資料を整え、申告書作成コーナーに必要な情報を入力。申告書を作成することができた。結果、1月から6月に源泉徴収された所得税の約7割が還付されることになった。想像以上である。この結果、地方税に直接反映するはず。かなりの労力を割いた作業になったが、それなりの成果を得ることができたというべきだろう。

 いよいよ、2月15日になると申告日がスタートする。e-Taxの仕組みを使って申告する予定である。次回は、e-Taxの使用経験を書いてみよう。


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