オープンキャンパスで大学の実力が分かる!

August 15, 2009 – 6:49 pm

先月の末から、3つの大学のオープンキャンパスに参加させてもらった。目的は、高校2年になる娘の志望大学をしぼるための情報収集といったところだ。家族みんなで出かけてきた。参加した感想を一言でいうと、オープンキャンパスで、大学の実力、一定程度分かってしまう、といったところだ。

オープンキャンパスに親がでかけるというのは、40年前に私が大学受験をしたときの感覚からいったら、変な話だ。そもそもオープンキャンパスなんてものは、40年前には存在しなかった。当時は、入学式に親が一緒に出かけるというのでさえ、親がかりの学生だということであまり評判がよくなかったような気がする。志望校を親とともに考えるなんていうのは考えられなかった。

しかし、である。親になって、よくよく考えてみると、子供がどの大学を志望するかというのは、かなり重要な話だ。子供を大学に進学させようとすると、多額の出費になる。大変な「買い物」だ。入学を目指す大学は、慎重に検討しなければならない。

オープンキャンパスというのは、親の立場から見たら、大学を「値踏み」するための貴重な機会だ。

今回でかけた大学は、昨年も参加した国際基督教大学、お茶の水女子大学、筑波大学の3校だ。それぞれ特徴がある。以下に、簡単な印象を書いておこう。

国際基督教大学: この大学には昨年も行った。昨年の印象は、「オープンキャンパスに行ってきた」に書いている。かなり印象はよかった。今年もでかけたのは、大学での履修の形を詳しく聞いてみたいと思ったからだ。

この大学の利点は、英語教育が充実しているということ、そして大学での専門教科は、3年になって選べるというところだろう。大学に入学してから2年間かけて、将来の進路を考えるというのは、良いことだと思う。なかなか、高校卒業時点で将来の道を確定することは難しい。

オープンキャンパスでは、履修形態などの説明会と、模擬講義に参加した。履修形態については、予想していたものを確認することが出来た程度だった。模擬講義の印象は、多少、先生の準備不足を感じるところはあったが、「高校と大学での学びがどのように違うのか」ということが具体的に説明されていた。難点を言えば、英語教育を中心とする教養課程(リベラルアーツというようだ)は充実しているが、専門教科での学びの中身が良く見えなかった。とはいえ、学生は良く勉強をしているな、との印象を受けた。

お茶の水女子大学: いわずと知れた国立の女子大学だ。女子大学というのには、多少、抵抗はあったが、さすがに都心にある伝統的な女子大学。歴史の重みというものを感じさせてくれた。参加した理学部の説明会は、歴史的建造物という感じの大講堂(?)で行われた。大学の歴史を感じさせられた。

全体を通じて、かなり好印象だった。女子大であるというハンディを乗り越えて、新たな女子大像を描こうとされていたように思えた。

学部の説明も、相当きちんと準備されており、大学の特徴が、非常によく説明されていた。また、理学部の説明会場には、羽入佐和子学長(だと思われるかた)が熱心に学部長の説明を聞かれているのが印象的であった(スケジュールでは、午前中、最初に挨拶されたはず)。学長を先頭に、大学経営に真剣に取り組まれているようだ。

情報科学科の模擬授業も受講した。一般的な情報科学科の説明、そして引き続いて行われた模擬講義は、一線の研究者がきちんとした教育をしますよ、とのメッセージが発信されているように感じた。オープンキャンパスでの講義ということでお座なりではなく、きちんとした講義が行われている。正直、感心した。

ただ、我が娘の今の学力では・・という印象は拭えない。それと、女子大ということには、いまだに多少の抵抗はなくはない。

筑波大学: ふたつの学部(学類というらいしい)のオープンキャンパスを覗いてみた。正直に言って、学部間のレベルというか、オープンキャンパスへの取り組み方というのは、参加した二つの学部の間で大きく異なるのではとの印象を受けた。

さすがに、東京教育大学を、国策に沿って、筑波という地に移転しただけあってキャンパスは広大だ。設備も充実している。ただ、筑波大学ということで、ひとつに括ることは出来ない、との印象を強く持った。

私と娘が参加させていただいたふたつの学類のうち、国際総合学類の学生は良く勉強しているようだ。学生が中心に行った学類の説明は、非常に良くオーガナイズされており、とても良い印象を受けた。模擬講義も、高校生に分かるかどうかは別にして、大学の講義とは、こういうものなのだと理解させてくれるものであった。

あまりいい話ではないが、偏差値の高いところは、やはり優秀なのでは、と思ってしまう。やはり、それなりの大学に行くには、まずは学力、月並みな結論になってしまう。

まとめると、大学のオープンキャンパスに参加してみると、実に、大学の実力が良く分かる。実力のある大学には、参加した高校生たち、是非、この大学を受験したいとの思いを強くするに違いない。親にとっては、なるほど、この大学に、「巨額な」教育費を費やしてもいいなと思わせる。大学経営のあり方も、私の大学時代とは、随分変わったものだ、と思ってしまった。

非常に貴重な情報を得ることができた。


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