住基カードとパスワード

February 21, 2008 – 4:47 pm

前回のブログで書いたように、昨年、私が申請・取得したのに引き続き、我が妻も住基カードを取得した。取得に際しての手続きは、昨年と殆ど変わっていなかったようだ。カード取得申請時にもらってきた書類も殆ど昨年のものと変わらない。大きな違いは、「公的個人認証サービス・利用者クライアントソフト」インストール用CDのバージョンが新しくなった程度だ。しかし、些細なことだが、ひとつだけ気になる違いがあった。パスワードを記録するための簡単な(メモ用)カードをもらってきたことだ。

住基カードとこれで利用可能になる公的個人認証サービスには、それぞれ異なるパスワードが必要である。前者は、4桁の暗証番号、後者は英数字のパスワードだ。住基カードの使用は、銀行のATMカードのように、頻繁ではない。登録したパスワードを覚えておくのは結構大変だ。おそらく、自分の登録したパスワードを忘れてしまった利用者が多かったのだろう。発行もとの役場、親切に、パスワード記録用のカードを取得申請者に配布し、その記録を促したようだ。

事実、私自身、確定申告をしようとする段になって、自分のパスワードが何であったか、すっかり忘れていた。何しろ、1年間、全く使用していないのだから、当然だ。幸い、メモをしている場所を思い出し、なんとか事なきを得た。おそらく誰もが経験することに違いない。

妻が受け取ってきたパスワード記録用カードには、「取り扱い注意:暗証番号・パスワードは、他の方に知られることがないようにご注意ください。」との但し書きがついている。記録した、紙に書いた時点で、「他のかたに知られる」チャンスが増えたのでは、などと思ったりする。ともあれ、役場職員の「親切」から、この記録用カードが考え出されたものと推察する。

しかし、パスワードを記録したこの(メモ用)カード、どこに保管することになるのだろう?住基カードと一緒に保管ということもあり得る。かなりの確率でそのような事態が想定される。そう考えると、このパスワード記録用カードの配布、かなり危険なことを薦めていることになりかねないのではないか?住基カードによる電子署名は、自署、押印と同様の法的効力を持つという。文字通り、慎重に、取り扱うべきものだろう。

パスワードの管理、銀行のATMの利用などの普及とともに、だれもが行わなければならなくなった重大事だ。これを、どのように管理するかは、結構、電子政府を成立させるうえで重大なことではないのだろうか?少なくとも、パスワード記録用カードを配布するというのが、いいこととは思えないのだが?しかし、私にも、どのようにすればいいのか見当がつかない。このあたり、きちんとした方策を考えておかないと、住基カードの普及が進んだとき、大変なことになるのではないかと思う。いかがだろうか?


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