3年前のニュース: 柏の高濃度放射能汚染は福島事故が原因

October 24, 2014 – 10:10 am

3年前の今日(2011年10月24日(月))放送のTBS森本毅朗スタンバイで聴いた原子力問題関連ニュース:

千葉県柏市の土壌から高い濃度の放射性セシウムが検出された問題で、文部科学省の調査の結果、周辺に積もったセシウムが雨水とともに集まったことが原因とみられることが分かりました。現在問題の土壌はシートで覆われていて文科省では今後除染の対策を検討するとしています。

この汚染問題とその対策については、環境省の報道発表資料「柏市内の周辺より空間線量が高い箇所における調査の最終報告書の公表について(平成23年12月28日)」に詳しい。この時期、東日本各地で見つかった高放射能汚染について知るうえで、実に、よくまとまっている資料のひとつだと思う。

この環境省の対応、東日本一帯に「局所的」に見いだされた高放射能汚染の状況について地方自治体を支援するために行われたもののようだ。ここで公表されている柏における調査がこの環境省対応の第一回目のようだ。

この報告書によれば、汚染が発見されたのは10月21日であり、高濃度の放射能汚染が見つかった区域は雨水の集水域になっているところだったという。この汚染の原因は東電福島第一原子力発電所から事故放出された放射能であると結論づけている。その根拠は、汚染物質の組成を調べた結果、Cs-137とCs-134のアイソトープ比が福一事故の放出放射能の組成と一致していることを挙げている。

測定された空間線量は1時間あたり1μSvを超えるもので、雨水に含まれる放射能が集水域に集中的に「濾過・吸着」されたことを考えても相当の高さになっており、環境の放射能汚染がいかに広域に、そして量的にも大きいものであったかを、あらためて想いおこさせる。


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