3年前のニュース: 福島第一2号機で核分裂反応?

November 2, 2014 – 9:25 am

3年前の今日(2011年11月2日(水))放送のTBS森本毅朗スタンバイで聴いた原子力問題関連ニュース:

東京電力によりますと、今日未明、福島第一原発の2号機で核分裂反応が始まった可能性が高いことが明らかになりました。原子炉格納容器内の気体に核分裂に伴ってできる放射性キセノンが含まれている可能性があるためで、東京電力は午前2時50分頃から原子炉に核分裂を抑えるホウ酸水の注水を始めました。ただ、原子炉の温度や圧力それに放射線量を測定するモニタリングポストの値には変動がないということです。

このニュースでまず思ったのは、核分裂反応があるかどうかというより放射性キセノンの濃度(発生量)はどうなんだろう、ということだ。核燃料があり、多少の中性子源があるのだから、核分裂反応がること自体は当然だ。問題は原子炉が稼働しているときのように臨界状態になるかどうかだから、核分裂の量に比例する放射性キセノンの発生量を知らなければならなかった。

このニュースを振り返ってみると、事故収束のための対応作業のなかで自信をなくした東電の姿が垣間見える。右往左往している。

その他の原子力関連ニュース

防災対策重点地域30キロ以内に拡大

原子力安全委員会は、原子力発電所の事故に備えて防災対策を重点的に行う地域について原発から半径およそ30キロに拡大することで合意しました。現在は半径8キロから10キロにある44の自治体が重点地域となっていますが、30キロに拡大されると135に増えることになり、東海第二原発の重点地域として水戸市が指定されることになります。

東海第二原発の30キロ以内に水戸市もすっぽりはいる。

防災重点地域として指定されるとその地域には避難計画が必要になるのか?そうだとすると、30キロ以内に居住している100万人の避難計画を策定するということになる。100万人の避難計画なんて策定できるわけはない。たとえ策定しても、「絵に描いた餅」だ。

避難計画が策定できないということになると、原発の再稼働はできない、ということになるはずだ。それでも再稼働させるということになると、「事故は絶対起きないということを宣言」することを暗に主張していることになるのではないか。福島第一原子力発電所の事故で「絶対安全」の原子炉は否定されたはずなのだが、・・・。

ひょっとして、30キロ以内に拡大というのは原発再稼働しないということになったのかな、なんて思ったりした。そんなに甘くないよな。

九電玄海原発4号機再稼働

人為的なミスで停止していた佐賀県玄海町の玄海原子力発電所4号機について、九州電力は昨夜原子炉を再稼働させました。福島第一原発の事故のあとトラブルで停止した原発の再稼働ははじめてとなりますが、住民らへの説明も不十分で九州電力には昨日の夕方までに二百件を超える抗議の電話があったということです。

前日の続報。住民への説明不十分か。
川内原発もそろそろ再稼働。九電って、住民への説明は、セレモニーとしてしか考えていない感じがする。(九電に限らず、電力というのはそう?)

世田谷高放射線量測定騒ぎ

世田谷区のスーパーの周辺で高い放射線量が検出された問題で文部科学省はアスファルトの下にうまっていたビンから出るラジウム226が放射線の原因だと発表しました。文部科学省では高い線量を検出したもうひとつの地点の調査を行う予定で原因物質の除去には2週間程度かかるとみています。

前々日の続報。


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