Archive for the ‘読書・読後感’ Category



秋元健治著「原子力推進の現代史」を読んでみた

Wednesday, August 12th, 2015

 今日(8月12日)、鹿児島県川内原発が再稼働された。福島原発事故から4年半が経過した今、あの大事故を経験した我々は、我が国の原子力分野における歴史を再検証し、原発再稼働の是非を含めて、原子力の将来について吟味することが必要と考える。

 近所の公立図書館で、本書「原子力推進の現代史」をみつけた。副題は「原子力黎明期から福島原発事故まで」となっている。福島事故に至る原子力を取り巻く歴史を知るうえでひとつの参考になるのではとの思いで本書を読んでみた。

 読後感を一言で述べるなら、なんとも不思議な「歴史書」を読んだというところだろう。表現は悪いが、原子力の歴史というより原発スキャンダルの単なる羅列というような印象を受けてしまった。

 本書を読んだという記録を残すという意味でメモしておいた。 (続きを読む)



舘野淳著「シビアアクシデントの脅威」を読んでみた

Saturday, June 28th, 2014

福島第一原発事故発生から3年以上の月日が流れた。事故発生以来、反・脱原発の主張を中心に、様々な議論が展開されてきた。関連本も数多く出版されている。
本書も福島第一事故関連本のひとつにくくることができるのではあるが、他の脱原発論議とは一線を画しているように感じた。副題を「科学的脱原発のすすめ」としているところに、本書の主張が凝縮されているようにも感じる。
印象に残ったところをメモしておいた。 (続きを読む)



牧野淳一郎著 「原発事故と科学的方法」を読んでみた

Wednesday, June 4th, 2014

近所の公立図書館で本書を見つけた。「科学的方法」がタイトルに掲げられているのに惹かれ、読んで見ることにした。
本書から、原子力の専門家ではないものの、理論天文学の一線で活躍する科学者・研究者である著者が福島第一事故のさなか、どのようにふるまい、どのように考えたのかを知ることができた。非常に興味深かかった。
本書は、我々に、これまで経験したこともない原発事故のさなか、限られた情報から、正しく事態を把握し、自ら意思決定するには、何が必要だったのか?そうした事態において、「科学的な方法」の役割とはなにかを考えさせてくれる。 (続きを読む)



「中西リスク学」にみる線量限度(年間1ミリシーベルト)の根拠

Thursday, May 1st, 2014

中西準子著の「原発事故と放射線リスク学」(本ブログでは「中西リスク学」と呼んでいる)をゆっくり時間をかけて読んでいるところだ。前回は、「空間線量(率)」について多少調べたことを書いた。
今回は、ICRPが線量限度としている「年間一ミリシーベルト」についてだ。どうも、中西リスク学のこの値についての説明、議論がよく分からない。調べてみようと思っているのだが、今回は、手元に資料もないので「中西リスク学」で書かれていることをメモするのにとどめた。 (続きを読む)



中西準子著 「原発事故と放射線のリスク学」を読んでみた

Sunday, April 6th, 2014

ちょうど福島第一原発事故から3年たった。それに合わせるように本書が出版された。著者は環境リスク学で有名な中西準子。早速購入し、読んでみた。

中西準子の著作を手にするのは、私にとっては、初めてだ。不思議なことに、いつも利用させてもらっている近所の公立の図書館には彼女の著作が一冊も納められていない。そういうこともあり、これまで環境リスクの第一人者といわれる中西準子について断片的な知識しか持ち合わせていなかった。この機会に、彼女の環境リスク研究について、そしてそれをベースにして放射線リスクがどのように扱かわれるのかを知ろうということで、自ら購入し、読んでみることにした。 (続きを読む)