Archive for the ‘科学・技術・原子力問題’ Category



福島第一事故による放射線被曝をどう考えればよいか(その6)

Sunday, July 17th, 2011

ここ数日、福島産肉牛の放射性Csによる汚染が「話題」になっている。なかでも、14日には、福島第一原発から60Km以上離れた白河市の稲作農家が販売し、牛のえさとして使用された稲わらが「基準値」をはるかに超えて汚染されていた事実が明らかになり大変な騒ぎになっている。
 現在、地方自治体などが行っている空間放射線量率のモニタリングとのかかわりで今回の「事件」の問題について考えてみた。 (続きを読む)



福島第一事故による放射線被曝をどう考えればよいか(その5)

Friday, June 24th, 2011

前回(その4)では、産総研のデータを参考に、地表面に降下・沈降する放射性核種について考えてみた。その後、「降下物(塵、雨水)」中の放射能測定データが文部科学省により公表されていることを知った。さらに、日本分析センターから、より質の高いデータが公表されていることも知った。このふたつのデータについて、若干の補足情報も交えてメモしておいた。 (続きを読む)



福島第一事故調の委員長、畑村洋太郎教授の「失敗学」

Friday, June 10th, 2011

福島第一の事故調査委員会の初会合が7日に開かれた。日経の記事(6月7 日web刊)ではつぎのようになっている。以下、抜粋:

 東京電力福島第1原発事故で、事故原因や法規制のあり方などを検証する第三者機関「事故調査・検証委員会」(委員長・畑村洋太郎東大名誉教授)の初会合が7日、東京都内で開かれた。年内に中間報告をとりまとめた上で、来年夏までに最終報告をまとめる方針。
 ・・・
 畑村委員長は「原子力は危険なもの。安全とされてきたことは間違いと思っている」と述べ、可能であれば6月中にも福島第1原発への現地視察を行う意向を示した。また、「原因究明の動作ができなくなってしまう」として責任追及は目的としないと名言。「国民や世界の人々が持っている疑問に答え、100年後の評価に耐えられるものにしたい」と語った。

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福島第一事故による放射線被曝をどう考えればよいか(その4)

Friday, June 10th, 2011

前回(その3)、私の居住する地域(福島第一からおよそ120Km南南西の位置)での空間線量率の推移についてみた。今回は、空間線量に寄与する内訳、すなわち放出放射性核種の構成とその放射線線量への寄与がどうなっているかを見ることにした。 (続きを読む)



福島第一事故による放射線被曝をどう考えればよいか(その3)

Tuesday, May 10th, 2011

茨城県環境放射線監視センター」のホームページで福島第一事故発生以降の(空間)放射線量率の推移を知ることができる。事故にかかわり、我々一般人がアクセスできる貴重な情報だ。自分の居住する地域の放射線レベルの推移を把握することで、かなりの程度、自分のおかれた状況を理解することができる。 (続きを読む)