石川迪夫著「考証 福島原子力事故(増補改訂版)」を読んでみた
Thursday, July 19th, 2018近所の公立図書館で本書を見かけ、読んでみた。
本書は、3年前(2014年3月)出版の「考証 福島原子力事故」の増補改訂版だ。この初版本も同じ図書館で貸出し読んだことがある。今回、増補・改訂版ということで、改めて読んでみた。
本書の著者である石川迪夫とは、私が原子力業界で仕事をしていたこともあり、少しではあるが面識はある。面識があるといっても、遥か高い位置にあった著者に多少の思い出があるということにすぎない。その当時と変わらず自信に満ちた著者の「主張」に接し昔を思い出した。
著者の立場は、福島第一の事故後も、以前と変わらず原子力を強力に推進しようとするものだ。私の反原子力の立場とは相いれない。本書の全編を通じ、「原子力界重鎮」としての著者の主張は、私のような反原子力の立場をとるものを説き伏そうとする「凄み」を感じさせる。 (続きを読む)