Archive for the ‘読書・読後感’ Category



戸塚洋二著「戸塚教授の『科学入門』」を読んでみた

Thursday, August 26th, 2010

近所の公立図書館で「戸塚教授の『科学入門』」を見つけた。ニュートリノに質量があることを実験的に突きとめた我が国の誇る実験物理学者・戸塚洋二氏の著作だ。いつか読んでみたいと思っていた。早速、借り出して読んで見た。

感想をひとこと、私などが言うのはどうかと思うが、「実に良い」。自然科学の実験的な研究を行なおうとするものにとって必読の書ではないかと思う。 (続きを読む)



池内 了著「擬似科学入門」を読んでみた

Saturday, August 21st, 2010

 娘が高校から持ち帰った推薦図書リストのなかに池内了著「擬似科学入門」というのがあった。近所の公立図書館でこの本を見つけた。理由はさだかでないが、この図書館には、池内了さんの著書が何冊も収められている。私も、4,5冊読んだ記憶がある。科学の啓蒙ということについて、影響力の大きい科学者のようだ。擬似科学ということで、どんな議論がされているのか興味をもって読んで見た。

本書を通じて、疑似科学を野放しにしておくと大変という著者のメッセージ、数々の事例を知ることができた。しかし、同時に、疑似科学退治の著者の主張に若干の疑問も・・・ (続きを読む)



「竜馬がゆく」と「龍馬伝」(その6)

Friday, August 13th, 2010

これまで、5つのエントリーで司馬版「竜馬がゆく」とNHK大河ドラマ「龍馬伝」の相違点などについて、書いてきた。この「連載」エントリーを今回の(その6)で終了することにした。途中で、終了したのは、NHK版「龍馬伝」、私の期待したほどのものでなかった、といういうことだ。 (続きを読む)



「竜馬がゆく」と「龍馬伝」(その5)

Sunday, August 8th, 2010

NHKの「龍馬伝」8月1日放映(第31回「西郷はまだか」)で、亀山社中「創設」の後、薩長連合にむけた長州藩への説得工作が開始される。龍馬の活躍もひとつの山にさしかかったというところだろう。この第31回分放映のなかで、なるほど、このドラマの狙いはこういうところにあったのか、と思わせる部分があった。それは、龍馬が目指している「日本の姿」、「夢」というあたりのことだ。今回は、「龍馬が目指したもの」は何であったのかという点に注目して、司馬版「竜馬がゆく」とNHK版「龍馬伝」の違いについてみてみる。 (続きを読む)



「竜馬がゆく」と「龍馬伝」(その4)

Sunday, July 25th, 2010

NHKの「龍馬伝」第29回「新天地、長崎」(2010/07/18放送)でいよいよ長崎の地が登場してきた。龍馬の活躍も、あらたなフェーズに移ることになる。楽しみだ。
しかし、この「龍馬伝」、神戸海軍塾の閉鎖から、龍馬たちが長崎を拠点とするまでのいきさつが今ひとつ明確に描かれていない。また、司馬版の「竜馬がゆく」と大きく異なる。
このあたり、司馬ファンの私としては、竜馬の活躍を理解するうえで重要な部分ではないかと思っている。
ということで、多少、長くなるが、司馬版「竜馬がゆく」の関連部を抜粋しながら、このあたりをメモしておくことにした。 (続きを読む)