「原子力安全基盤科学 – 放射線防護と環境放射線管理-」を読んでみた
Saturday, September 22nd, 2018福島第一原子力発電所の事故後、京都大学原子炉実験所で原子力安全基盤科学研究プロジェクトが進められたという。
この研究プロジェクトのひとつの成果として、「原子力安全基盤科学 (3分冊)」が出版された。これは「『原子力安全確保の考え方って何だ』という市民の問に対し、原子力安全を考えなおす上で必要な基礎的な情報を包括的に解説する書籍」(第一分冊 はじめに)として出版されたものである。標記した本書は、その第3分冊目にあたり、放射線防護・環境放射線管理について解説・議論している。
この書を一読し、本書が、福島第一原発事故から7年という月日が経った今、放射線・放射能を取り扱う作業者を放射線被曝から防護することから始まり、原子力発電所から事故的に放出された放射能による環境汚染から一般公衆・周辺住民の防護に至る放射線管理・防護のありかたを学ぶうえで有益なテキストのひとつになっているように思えた。 (続きを読む)