気になったニュース: 我が国もPublic Spaceは全面禁煙になる?

May 9, 2017 – 1:18 pm

今月のはじめ「禁煙開始から6年が経過」なる記事を書いた。この記事、私が「禁煙するための努力を続けています」と自己アピールしてるに過ぎないものだ。しかし、世の中はさらに進んでいて、禁煙すべしという法律が定められようとしている。

今朝のTBSラジオ森本毅朗スタンバイで受動喫煙防止法案について報じられていた。

受動喫煙防止を強化する健康増進法の改正を巡り自民党は飲食店を原則禁煙とする厚生労働省案への対策をまとめ飲食店の規模が小さい場合は喫煙や分煙を店頭に明示すれば喫煙を認める内容としました。
厚生労働省案から大きく後退した形です。
自民党と厚生労働省は今の国会での改正法案成立をめざして協議しますが、調整は難航が予想されます。


受動喫煙防止は健康増進法の一部
このニュースではじめて知ったのだが、受動喫煙防止が健康増進法という法律の枠組みのなかで定められているらしい。こんな法律があるのも知らなかったので、この健康増進法というのはどんなものなのかを見てみた。

この法律についてその目的と国民の責務が第一条と第二条に次のように定められている:

(目的)
第一条  この法律は、我が国における急速な高齢化の進展及び疾病構造の変化に伴い、国民の健康の増進の重要性が著しく増大していることにかんがみ、国民の健康の増進の総合的な推進に関し基本的な事項を定めるとともに、国民の栄養の改善その他の国民の健康の増進を図るための措置を講じ、もって国民保健の向上を図ることを目的とする。
(国民の責務)
第二条  国民は、健康な生活習慣の重要性に対する関心と理解を深め、生涯にわたって、自らの健康状態を自覚するとともに、健康の増進に努めなければならない。

この法律、平成14年に制定されたもので、それ以前にあった「栄養改善法」に代わるもののようだ。

この法律の目的に照らして、受動喫煙の防止がこの法律の一部として謳われなくてはならないのか、どうも府に落ちないとの印象はあるのだが、それはそれとして、受動喫煙をなくすことで国民の健康を増進しようと考えらえたというように理解する。

この法律のなかの第五章「特定給食施設等」の第二節が「受動喫煙の防止」となっており、これには、次のような条文がある。

第二十五条  学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他の多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙(室内又はこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。)を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない。

Public Spaceを管理するものは受動喫煙を「防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない」ということになっている。

この条文で対象とするのは、喫煙者ではなく施設の管理者となっている。あくまで、施設管理者は受動喫煙を防止するために必要な措置をとることが求められている。

また、現行の法律のもとでは特別の罰則も規定されておらず、単に、施設管理者の努力目標が示されているに過ぎないものになっている。

厚生労働省の改正案
厚生労働省は上述の健康増進法を改正し、強力に受動喫煙防止を進めようとしている。

改正案の中身について、日経電子版(2016年10月12日付)の「受動喫煙防止で規制強化案 厚労省、業界団体聴取へ」によれば、つぎのように検討されているという。

 今回の規制案では、施設の種類によって義務付ける禁煙区域を変える。医療機関や小学・中学・高校には最も厳しい「敷地内の禁煙」を適用。スタジアムなどの運動施設や官公庁、社会福祉施設には建物内の禁煙を義務付ける。飲食店やホテル、事務所、駅、空港などは原則として建物内禁煙とし、喫煙室の設置は認める。
 罰則は、喫煙禁止場所で注意したにもかかわらずたばこを吸い続けた個人に適用するほか、禁止場所に灰皿を置くなどした施設管理者が改善命令に従わない場合に科す。罰則の内容は今後、検討する。

Public Spaceは全面禁止、そして罰則も設けられるという。さらに、施設管理者だけが規制の対象となっていたが、喫煙者本人に対しても適用されるようになるという。

こうした動き、オリンピック開催と関連があるようだ。上述の日経記事では、「世界保健機関(WHO)と国際オリンピック委員会(IOC)は、2010年7月に「たばこのない五輪」の推進で合意している」ことが合わせて書かれている。

2020年のオリンピック開催を契機に日本の喫煙習慣を「世界標準」にしよと意図されているように受け取られる。

それにしても、喫煙者にとっては、住みにくい世の中になった。

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