Archive for the ‘科学・技術・原子力問題’ Category



原子力発電所再稼働に動き

Wednesday, November 13th, 2024

日経電子版(11/13 10:25配信)では、「女川原発2号機、原子炉を再起動 19日までに発送電」と報じられ、福島第一原子力発電所の事故以来、東北地方で初めて再稼働し、送電も開始されるようになったようだ。

この女川原発2号機は、福島第一事故以来、初めてのBWR型原子炉の再稼働ということになる。

数日前の日経電子版には、、「中国電力、島根原発2号機を12月7日再稼働へ」との記事がでていたが、立て続けに二つのBWR型原子炉が運用されることになった。

島根原発は県庁所在地の松江市から一山超えて直ぐで10キロしか離れていない位置。おそらく日本の原子力発電所のなかで最も県庁所在地に近いものだ。こういうところだと、いろいろ揉めるのではとおもっていたのだが、比較的すんなり再稼働ということになった。

右図は、日経の解説記事「老朽原発、40年代に急増」に掲載されていた再稼働の予定、進展具合を示したものだ。女川、島根両原発の再稼働予定日は多少の遅れがあったものの、ほぼ予定どおり再稼働することができた。
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使用済み核燃料の中間貯蔵施設が初稼働!

Wednesday, November 6th, 2024

日経電子版(11/6 16:35配信)に「使用済み核燃料の中間貯蔵施設、全国初稼働 青森・むつ市」という記事がでていた。

記事のリード文を以下に転載:

原子力発電所から出る使用済み核燃料を一時預かる全国初の中間貯蔵施設が6日、青森県むつ市で稼働した。東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の燃料をまずは保管する。原発内での保管容量は限界に近づきつつある。敷地外での保管は同原発の再稼働に向けた一歩となる。

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気になったニュース: 原燃の再処理工場、26年度に完成延期だって?!

Sunday, August 18th, 2024

日経(8/18付け朝刊)に「原燃の再処理工場、26年度に完成延期」と題する小さな記事ががでていた。

記事のリード文を以下に転載:

日本原燃が使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)の完成時期の目標を9月末から延期し、2026年度内とする方向で検討していることが17日、わかった。原子力規制委員会の審査に時間がかかっているためで、1993年の着工以来、延期されれば27回目となる。

この原燃の再処理工場、1993年に着工し97年に完成予定だったものだ。30年以上も前に着工したものが、いまだに完成の日の目を見ることなく、今に至っても完成時期を延期するというのは、計画自体が破綻していることに他ならない。ダラダラといつまでも先送りにするというのにはあきれるばかりだ。

我が国の核燃サイクル計画を「完全に」見直す必要がある。

使用済み燃料を溶解しプルトニウムを取り出そうというのはよしたほうがいい。むしろ、使用済み核燃料を切り刻み、高レベルの放射性溶液を生み出すような核燃料再処理に見切りをつけ、真剣に「乾式貯蔵」方式に転換すべきだ。
 



気になったニュース: 「新電力」にかげり?

Saturday, May 25th, 2024

日経電子版(5/25 5:00配信)に「家庭も新電力離れ、23年は初の流出超 料金競争に息切れ」という記事がでていた。

この記事、もてはやされていた電力自由化が失敗だったということなのかと思った。

記事のリード文を以下、転載:

家庭向け電力小売りで新電力の苦境が鮮明だ。2023年には電力自由化以降で初めて大手電力に対し顧客が流出超になった。ロシアによるウクライナ侵略などを受けた燃料高で従来の価格競争力を維持できなくなった。現在は単価の変動を抑える固定料金や電気利用の予想データを提供する企業が注目され、競争の軸足が変わりつつある。

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「自由の危機」ー息苦しさの正体 を読んでみた

Thursday, March 7th, 2024

右に掲げたようなものがtweetされているのを見た。これを見た私の第一印象は、著名な「進歩的文化人」を揶揄するものだろうというものだった。正直なところ、少しばかり、確かに「息苦しい」感じを受ける名前が並んでいるのには感心した。

ところが、表紙に並んでいるのは「息苦しさの正体」と名指しされた著名人のリストといったものではなく、「自由の危機」とタイトルされた極めて真面目な書籍であり、「-息苦しさの正体」というのはこの本のサブタイトルであり、表紙の著名人のリストはこの書籍の著者のリストであるということを理解した。

何故、私が、「この本の表示ヒドくない」というのに反応してしまったのか?考えてみると、私自身の感覚が、(本書の著者の皆様からみて)ネトウヨと呼ばれるような発想を持つ人間だったのかもしれないと考えた。
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