Archive for the ‘科学・技術・原子力問題’ Category



気になったニュース: 猛暑なのに節電要請いらず!

Sunday, August 12th, 2018

昨日の日経(8月11日付朝刊)に「太陽光発電 真夏の支え -猛暑なのに節電要請いらず、なぜ 出力ピーク時は需要と時差」という解説記事がでていた。

歴史的な猛暑にもかかわらず今年は「節電要請」がないという。理由は、ひとつは節電などが進み電力需要が減少したことがあるという。そして、もうひとつは太陽光発電による電力供給によるという。特に、電力需要ピーク時に太陽光発電による電力供給が力を発揮しているという。 (続きを読む)



服部禎男著 「遺言 私が見た原子力と放射能の真実」を読んでみた

Friday, July 27th, 2018

前々回の石川迪夫の著書に続き、本書も近所の公立図書館で見かけたものだ。初版が2017年12月7日と、原子力関連本としては新しいこともあり、読んでみることにした。

本書の著者、服部禎男は「電力中央研究所・元名誉特別顧問」。原子力界のリーダの一人だ。著者の名は、低レベル放射線は体に良いという「放射線ホルミシス」の提唱者として見かけたことがある程度で、詳しくは知らなかった。

福島第一原発事故以降も原子力推進の立場にあると理解している。本書を一読した感想を一言で言うなら、主張の詳細は異なるものの、石川迪夫の場合と同じく、傲慢な、原子力推進派リーダとの印象を持った。 (続きを読む)



石川迪夫著「考証 福島原子力事故(増補改訂版)」を読んでみた

Thursday, July 19th, 2018

近所の公立図書館で本書を見かけ、読んでみた。

本書は、3年前(2014年3月)出版の「考証 福島原子力事故」の増補改訂版だ。この初版本も同じ図書館で貸出し読んだことがある。今回、増補・改訂版ということで、改めて読んでみた。

本書の著者である石川迪夫とは、私が原子力業界で仕事をしていたこともあり、少しではあるが面識はある。面識があるといっても、遥か高い位置にあった著者に多少の思い出があるということにすぎない。その当時と変わらず自信に満ちた著者の「主張」に接し昔を思い出した。

著者の立場は、福島第一の事故後も、以前と変わらず原子力を強力に推進しようとするものだ。私の反原子力の立場とは相いれない。本書の全編を通じ、「原子力界重鎮」としての著者の主張は、私のような反原子力の立場をとるものを説き伏そうとする「凄み」を感じさせる。 (続きを読む)



上川龍之介著「電力と政治 -日本の原子力政策全史-」を読んでみた

Saturday, June 16th, 2018

もうひと月以上前の日経(5月12日付朝刊)読書欄で本書の書評を見かけ、読んでみることにした。

上下2巻で本文だけでも約400ページの「大作」。やっと読み終えたところだ。

読んだ、ということだけでも記録しておかねばということで、この記事を書いておいた。 (続きを読む)



鈴木達治郎著「核兵器と原発 日本が抱える『核』のジレンマ」を読んでみた

Friday, May 4th, 2018

本書の著者、鈴木達治郎は、福島第一原発事故発生時に原子力委員会の委員長代理の職にあった。日本の原子力政策推進の司令塔ともいえる立場だ。

事故から7年経過した今、こうした責任ある立場にあった著者が、事故後の福島そして日本の原子力産業の動向をどのような思いで見ているのかを知ることができればと思っていた。このことが、私が本書を手にした動機のひとつだ。

本書を一読した印象を述べると、本書から、原子力をめぐる動向に対する筆者の苛立ちともいえる思いは伝わってくる。しかし、残念ながら、原子力産業に対する筆者の立ち位置がそう明確ではないと感じてしまう。福島事故後の日本の原子力業界の迷走が、そのまま著者自身の困惑を表しているような印象だ。 (続きを読む)