Archive for the ‘科学・技術・原子力問題’ Category
Saturday, July 19th, 2025
日経朝刊(2/19付け)に「関電、美浜に原発新設」という記事がでていた。
東日本大震災での東電・福島第一原発の事故以来、原発の再稼働にさえ及び腰だった我が国の電力、やっと原発の新設の動きがでてきた。喜ばしいことだ。
日経記事のリード文を以下に転載:
関西電力が次世代の原子力発電所の建設に乗り出すことが18日、わかった。美浜原発(福井県美浜町)の敷地内で、地質などの調査を始める。原発の新増設が具体化するのは東日本大震災以降、初めて。政府が脱炭素目標の達成に欠かせないと位置づける原発の活用が動き出す。
東電・福島第一の事故発生時直後は、原発の安全性への危惧だけでなく電力需要が低下するとの見通しからエネルギー源としての原子力を忌避する流れだった。しかしながら、最近のAIを支えるデータセンター建設を受けた電力需要の拡大に向け、一刻も早く原発を建設する機運が高まってきた。
この日経記事を受けて、関西電力は「(原発の)新増設を検討していくべきタイミングと考えているが、具体的な計画について現時点で決定した事実はない」とコメントしているようだが、現下の情勢を考えると逡巡することなく計画を推し進めて欲しい。
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Wednesday, June 11th, 2025
5年前に、菅首相の学術会議会員の任命拒否問題によって注目された学術会議。
この「事件」を契機に日本学術会議のありかたが議論されたが、このたび「国の機関」から特殊法人に移行するかたちでの改革法案が成立した。
5年前、本ブログでも「学術会議任免拒否問題で思ったこと」にこの事件についての感想をすこし書いておいた。そのときに思ったのは、私にとっては、学術会議が「雲の上」の存在で、終戦後間もなく設立された時代とは異なり、今やこれが、学問・研究の当事者、研究者を代表するものと言えなくなっているとの感想を述べておいた。
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日経電子版(5/7 配信)の「三菱重工、新型原子炉に先手 部品調達へ200社と協議 原発建て替えに備え」を読んだ。三菱重工だけの話かもしれないが、わが国の原発事業が再生への道を歩んでいるように感じた。期待する。
記事のリード文を以下に転載:
三菱重工業が原子力発電所の建て替え(リプレース)に向けて200社以上の部品メーカーと調達協議を進めていることがわかった。新型原子炉の「革新軽水炉」の安全弁などについて約150品目で調達可能と判断した。国内で原発建造が滞る中で、今後のリプレースに備えて部品調達網を維持する。
東京電力福島原子力発電所の事故を経験して、我が国の原子力事業は壊滅したような状態になっている。一時は、エネルギー需要も低下していくということで、原子力に依存することなく再生エネルギーで電力需要が賄えるといった話はあった。しかし、最近のAIブームにみられる半導体産業、そしてデータセンターの拡張により大幅な電力供給力を整備することが求められる。原子力の再生なくしては、こうした需要をみたすことはできない。
原子力の再生は可能なのか?これに関連して、この日経記事には、次のような記述もある:
国内には三菱重工など発電プラントメーカーをトップとして原発関連機器を供給するメーカーが約400社ある。原子炉の製造はほぼすべて国内企業でまかなえる。
こうした技術基盤を整備することにより、まだまだ我が国の原子力の再生が可能ではないかと期待するところだ。
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Friday, February 28th, 2025
経済産業省のHPに2月18日付けで「第7次エネルギー基本計画が閣議決定されました」とアナウンスされている。
この基本計画は、識者から、いろいろ批判があるようだ。その批判のひとつに、日経朝刊(2/19付け)の経済教室で、鈴木達次郎・長崎大学教授により、「原子力発電の将来像(下) 依存度提言へ制度転換図れ」とタイトルされた「解説記事」がある。
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Thursday, February 6th, 2025
日経電子版(2/4配信)に「英政府、プルトニウム廃棄へ 日本保有分は『対応協議』」という記事がでていた。
この記事が本当だったら、いまだ核燃サイクル路線を維持しようとしている日本にとっては驚きだ。こんなことだったら、使用済み核燃料をそのままにしておいて廃棄すれば良いものを厄介な放射性廃棄物を生み出して、役に立つはずだったプルトニウムを廃棄するなんてのは正気のさたではない。
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