Archive for the ‘科学・技術・原子力問題’ Category



NHK教育TV「吉本隆明が語る 沈黙から芸術まで」を見た

Tuesday, January 6th, 2009

一昨日、4日のNHK教育テレビで「吉本隆明が語る 沈黙から芸術まで」を見た。この番組、昨年8月、昭和女子大学・人見講堂で二千人の聴衆を前に行われた講演を中心に構成されている。私にとっては、難解で、とても十分理解できたとは思えない。しかし、何か大切なことが議論されているという印象を持った。

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物理のない化学はなく、物理・化学のない生物・地学はない

Saturday, December 6th, 2008

昨年公表された日本学術会議の報告に「科学・技術を文化として見る気風を醸成するために」というのがある。読んでみた。実にいい。いわゆる「理科離れ」問題について、実に的確に指摘していると思う。このブログ記事の表題「物理のない化学はなく、物理・化学のない生物・地学はない」は、この報告のなかの一節だ。以前、我がブログで、「高1で理系・文系を選択?」という記事を書いたことがあるが、そこで私の言いたかったこと、このあたりのことだ。

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「科学技術の智」プロジェクトって何だ?

Thursday, November 27th, 2008

「21世紀を豊かに生きるための『科学技術の智』」というタイトルの報告が日本学術会議から公表されている。読んでみた。「日本人が身につけるべき科学技術の基礎的素養に関する調査研究」(通称、「科学技術の智」プロジェクト)というものの報告書というものらしい。印象をひとことでいうと、この報告書が何を主張しているのか良くわからなかった。とりあえず、「理科離れ問題」を考えるひとつの材料としてメモしておくことにした。

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ガモフによる「アルキメデスの原理」の証明

Monday, October 6th, 2008

最近、私の本棚に眠っていたガモフ全集を少しずつ読んでいる。ガモフは、アルファ崩壊を「トンネル効果」で説明したことで知られる高名な物理学者だ。物理学者本来の姿に加えて、難解な物理理論を「平易」に解説した数多くの一般向け著作を残していることでも有名だ。このガモフの著作を集めたのがガモフ全集、全12巻と別巻3冊として日本語訳が出版されている。この全集、ほぼ40年前に、私が学生時代に購入したものだ。この本を読んでいて、最近、話題にされている理科離れの理由に思いいたることがあった。

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フランスの放射能漏れ事故-EU諸国の原子力政策にどんな影響?

Sunday, July 20th, 2008

2週間前、フランス南部にあるTricastin原子力発電所でウランを含む低濃度の放射性溶液が廃液タンクから流出する放射能流出事故があった。今度は、やはり南部のRomans-sur-Isèreにある研究炉用核燃料製造工場で地中に埋設した排水パイプからウラン溶液が漏れていたのが見つかった。いずれの放射能漏れ事故も、フランスの世界最大の原子力関連産業アレバの施設で発生したものだ。

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