CentOS5.3へのアップグレード、その他の作業記録
April 15, 2009 – 12:20 pmCentOS5.3が4月1日にリリースされたのを知り、我がサーバーでもアップグレード作業をおこなった。また、この機会にということで、clamavそしてWordPressについても最新版に更新した。このエントリーは更新時作業のメモとして残したもの。
CentOS5.3へのアップグレード: 更新作業は、我がサーバーの運用方針にもとづき、yum updateで全て行った。yumは、実に、便利な機能だ。以下、簡単な作業記録:
まず、yumによる更新作業にさきだって、/etc/yum.repos.d/CentOS-Base.repo 以外のyum レポジトリを全て無効化( enable=0 ) した。yum update を実行する時点で、有効にしていたレポジトリは以下のとおりだ:
CentOS-Base.repo
[base] [updates][addons][extras] enabled: 指定なし
[centosplus] enabled=1
[contrib] enabled=0
レポジトリファイルを上記のように整えたのち、
#yum update
で一括してCentOS5.3への更新作業を行った。
この更新作業で更新された内容のまとめは、以下のTransaction Summaryにまとめられている。
Transaction Summary
===========================
Install 7 Package(s)
Update 257 Package(s)
Remove 1 Package(s)
Total download size: 516 M
実に、今回のアップグレードに伴う更新作業では、516Mのファイルがダウンロードされている。それなりに時間もかかった。
更新作業が終了後、CentOSのオフィシャルサイトのWikiをみて、我がサイトでの更新実績と、Wikiで記述されている更新内容と比較してみた。今回の作業で更新されたパッケージとWikiで記述されているものが一対一になっていない。おそらく、アクティブにしていないyumレポジトリに含まれるパッケージが存在するかもしれない。加えて、我がサイトで独自に更新作業を行ったものがあるといったところが、この不一致の理由だろう。
ともあれ、カーネルは新しくなっているし、特段の問題もなくサーバーが動作していることから、更新作業は無事終了ということにした。
余談ではあるが、今回の更新で、CentOS5のフロントページが新しくなっていた。どちらかというと、前のページが好きだったな。なんて、余計なことを考えてしまった。
clamav(clamd)のアップグレード: 上記のCentOS5.3への更新作業に引き続いて、clamavのアップデート作業もやっておいた。毎度という感じだが、毎日確認しているlogwatchでClamAVがOutdateとのお達しがでていたこともあり、ついでに、更新作業を行ったわけだ。
更新作業は、レポジトリ /etc/yum.repos.d/CentOS-Dag.repの [dag]のパラメータenabled=1とし
#yum update clamav
を実行。結果、特段の問題もなく、clamav, clamdが更新されていた。更新作業後、logwatchにでていた Outdate のWarning も消えており、問題なく更新されているようだ。
後々の参考のために、今回の更新作業時にコンソール上の出力を以下に添付しておこう;
# yum update clamav
Loaded plugins: fastestmirror
Loading mirror speeds from cached hostfile
* base: rsync.atworks.co.jp
* updates: rsync.atworks.co.jp
* extras: rsync.atworks.co.jp
* centosplus: rsync.atworks.co.jp
* addons: rsync.atworks.co.jp
dag | 1.1 kB 00:00
(省 略)
Setting up Update Process
Resolving Dependencies
–> Running transaction check
—> Package clamav.i386 0:0.95.1-1.el5.rf set to be updated
–> Processing Dependency: libclamav.so.5 for package: clamd
–> Processing Dependency: libclamav.so.5(CLAMAV_PRIVATE) for package: clamd
–> Processing Dependency: libclamav.so.5(CLAMAV_PUBLIC) for package: clamd
–> Processing Dependency: libclamunrar.so.5 for package: clamd
–> Processing Dependency: libclamunrar_iface.so.5 for package: clamd
–> Processing Dependency: clamav = 0.94.2-1.el5.rf for package: clamd
–> Running transaction check
—> Package clamd.i386 0:0.95.1-1.el5.rf set to be updated
–> Finished Dependency Resolution
Dependencies Resolved
==================================================
Package Arch Version Repository Size
==================================================
Updating:
clamav i386 0.95.1-1.el5.rf dag 2.7 M
clamd i386 0.95.1-1.el5.rf dag 235 k
Transaction Summary
=============================
Install 0 Package(s)
Update 2 Package(s)
Remove 0 Package(s)
Total download size: 2.9 M
Is this ok [y/N]: y
(省 略)
Running rpm_check_debug
Running Transaction Test
Finished Transaction Test
Transaction Test Succeeded
Running Transaction
Updating : clamav [1/4]
warning: /etc/freshclam.conf created as /etc/freshclam.conf.rpmnew
Updating : clamd [2/4]
warning: /etc/clamd.conf created as /etc/clamd.conf.rpmnew
Cleanup : clamav [3/4]
Cleanup : clamd [4/4]
Updated: clamav.i386 0:0.95.1-1.el5.rf clamd.i386 0:0.95.1-1.el5.rf
Complete!
ただ、今回の更新作業の結果、Cron daemonから
/etc/cron.daily/freshclam:
WARNING: Ignoring deprecated option –log-verbose
なるWarningがでるようになっている。今回の更新作業を通じて、freshclamとの間で整合しない部分がでているのかもしれない。後日、検討することとし、一応、この更新作業はこれまでとした。
なお、ClamAVの更新にあたっては、我がブログの「ClamAv+Amavisd-newでメールサーバにウィルス対策」をはじめとする一連のClamd関連の記事をながめれば、更新作業は困難なく行える筈だ。
WordPress2.7.1にアップデート:確か、数ヶ月前にWordPress2.7にアップグレードしたのだが、間もなく2.7.1にアップデートというアナウンスがあった。気にはなっていたのだが、そのまま放置しておいた。
今回、CentOS5の更新作業をやるということで、ついでに、WordPressも最新版に更新しておいた。更新作業といっても、やったことといえば、WordPress2.7.1のパッケージをダウンロードし、ブログツールを配置しているドキュメントルートを上書きしただけだ。
作業を行うに際して、プラグインとの整合性について、多少、気になっていたが、更新後、特段の障害もでていない。ということで、無事、更新作業終了ということにした。
今回の更新作業の教訓: CentOS5.3の更新作業について上記したが、実は、この作業に先立って、yumレポジトリのどれがアクティブになっている(パラメータenabledを1にしている)のか確認することなく安直に yum update を実行してしまった。
結果、transaction checkでライブラリ間の不整合がでて、更新作業を実行することができなかった。やはり、yum が全て面倒をみてくれるとはいえ、更新作業をやるときは、レポジトリファイルの状態を確認するくらいの慎重さが必要だ、と思った次第。