「蔵書管理システム」というより「書籍情報管理システム」かな?
November 24, 2008 – 3:46 pm「還暦からの動的Webサイト構築」という標題で、『LAMP』についての学習からスタートし、ひとつの演習用課題ということで「蔵書管理システム」の構築作業を進めてきた。試行錯誤しながらも、前回の「アマゾンAPIを活用した蔵書管理システム(4)」で、一応、書誌データを登録しデータベース化する枠組みを作るところまで進むことができた。
しかし、「管理」というからには、所有する書籍の書誌データをデータベース化するというだけでは意味がない。では、作成しようとしている我が「蔵書管理システム」にどのような機能を持たせればいいのか?「蔵書管理」ということについて自らの考え、「希望」について整理することにした。いろいろ考えてみると、私にとって役にたちそうなのは「蔵書管理」というより、むしろ「書籍情報管理システム」といったものかなということに思い至った。
何のための蔵書管理システム?: この問いに対する答えは簡単。すでに書いているように、「Webサイト構築」に必要な技術を習得するための演習ということだ。しかし、演習とはいえ、実用的で「役にたつ」システムの作成を目指すことでなければ、それなりのレベルの技術も習得できないのではないかと思う。
では、実用的な「蔵書管理システム」とするには、どのような機能を持たせなければならないだろう。システムの仕様を明確にしてみようということだ。これが結構大変。とりあえず、蔵書管理ということに関連して思いつくことを書き並べてみた;
本のありかを知りたい:当然のことながら、最も大切な機能。「読もうとする本」が、どこに(どこの本棚の何段目に、あるいは倉庫のどのダンボールのなかに)あるのかを調べることができなければならない。
「読もうとする本」を特定したい:では、「読もう」あるいは「読みたい」本はどのように特定されるのか? 最も単純なケースでは、タイトルあるいは著者名から書籍を検索することになるだろう。これに加えて、著者、タイトルは忘れてしまったが、こんなこと書いてあったなという程度の『記憶の断片』を手がかりに書籍を検索できればとっても役にたつのではと思う。
『記憶の断片』からの検索には何が必要? 『記憶の断片』などというのはかなりあいまいだ。いいかえると、書籍につながるなんらかの手がかりといったほうがいいのだろう。この場合、個人的な手がかりでよい。こうしたものがデータベース上にあり、アクセス可能になっていればよい。手がかりということですぐ思いつくのが書籍のカテゴリー化とかジャンル化といったところだ。しかし、カテゴリー化、ジャンル化ということになると、書籍の分類法まで踏み込むことになってしまう。大きな図書館の書籍管理をやろうというわけではない。では、どうすればいいか?
書籍ごとに(個人的な)メモを作ったらいいのでは? 本を読みおわったとき、あるいは読んでいる途中で気づいたことをメモしておけば良いのではと思われる。このメモに含まれる単語などを検索キーとして書籍を検索する仕組みさえあれば、『記憶の断片』から特定の書籍を特定できるのではと期待される。計算機の強いところだ。これで行こう。
蔵書管理システムに取り込む書籍は自分の本棚だけに限定すべき? 書籍ごとのメモをシステム上に残そうということになると、自分の所有する書籍だけに限定する必要はない。図書館で読んだあるいは借りた本など、自分が所有しないものも含めて「蔵書管理システム」に登録しておくのも良いことになる。となると、もはや「蔵書管理」というより、このシステム、「書籍情報管理システム」といったほうが相応しい。
読んでない書籍についてはどうする? 「書籍情報管理システム」ということになると、読んではいないが、新聞・雑誌の書評などで見かけた書籍も対象にすべきではということになる。書評などで印象に残った書籍も数多くある。こうした情報に接したとき、自分の印象程度のことでも「メモ」しておけば、あるいは書評を記録しておけば、のちのち『記憶の断片』が新たな読書体験を生むことになるに違いない。意味あることだ。
「書籍情報管理システム」は個人的なものに限定? 蔵書管理というキーをグーグルで検索すると数多くのWebサービスが出てくる。こうしたWebサービスのなかには、読書体験を共有しようということで、複数のユーザーが自ら所有する書籍を公開する例も目につく。私の個人的感覚からいえば、他人が何を読もうとあまり興味はない。
とはいうものの、我が家にある本、私だけのものだけでなく妻とか娘の本もある。この「書籍情報管理システム」、少なくとも家族のなかでは共有して使うものにしたほうが良いだろう。ということになると、複数ユーザーが使用する枠組みを作っておく必要があるということになる。最終的には、ユーザー登録、ログイン機能などを具備したものにするのが良いと思う。
「蔵書管理」ということで、まったく個人的な思いをダラダラ書いてきた。ある種の「ブレーンストーミング」をやった気分だ(本来、ブレーンストーミングは、集団でやるものだが・・・)。書きながら、おぼろげながらだが作ろうとするシステムのイメージが固まってきた。次回は、この妄想めいたアイデアの具体化に向けて、これまでに作成してきたデータベースを拡張することにしよう。