ブログの開設とその動機
November 30, 2006 – 11:23 am新しい年2007年を迎えようとしています。過ぎ去る2006年は、私の人生にとって、大きな転機の年になりました。6月末に、29年間勤務した会社を早期退職し、新たな人生に踏み出すことになったのです。定年退職まで2年半を残しての早期退職です。退職の直接的な理由は健康上の理由です。
早期退職とそのいきさつ: 昨年(2005年)1月に想像もしていなかった大病を患いました。病気治療のため、3月から約7ヶ月間の入院生活を余儀なくされ、退院後2ヶ月間は自宅で療養生活を送りました。9ヶ月間にもわたり、会社を休むことになったのです。この間、勤務していた会社では大きな組織の改変がありました(この改変自体は、入院前から明らかであった)。
昨年の暮れ、晴れて、職場復帰しました。4月に、新しい年度が始まると、以前とは異なる職場で、新しい種類の仕事をやることになりました。新しい職場環境で、異なる種類の仕事を責任を持って行うにはかなりの体力と気力を必要とします。残念ながら、日常生活を送るには支障はないのですが、新たな仕事に打ち込むには、十分、体力が回復していないと感じました。
退院にあたって、主治医の先生から、社会復帰可能との見解に合わせて、(病気治療の結果)「体力は、以前の6~8割程度である。」との説明を受けていました。熟慮の結果、療養に専念し、体力・気力の回復に万全を期すことが得策ではないかと考えたわけです。これが私が早期退職を決意するに至った理由です。
退職後の生活: 退職後6ヶ月が過ぎました。退職時前後に比べ、体力・気力は発病以前とほぼ同じレベルまで回復したと感じています。退職直後、少し無理をすることがあり体調を崩したこともありましたが、なんとか乗り切ることができました。
体力回復のため、天気のいい日には4キロくらいの早朝散歩を日課として続けていたことなどが良い結果につながったのかもしれません。体力が回復し元気になってくると、仕事もしないで家でごろごろしているのが苦痛になってきています。
発病する前にも、定年退職後は好きなことをやろうと、いろいろ計画していました。海外旅行、株のホームトレード、好きな本を読むこと、できれば文科系の大学に社会人入学するかなどです。いざ有り余る時間を持つと何から手をつけていいか分からない。いろいろ試みるが中途半端になってしまいます。
私の受けた病気治療の副作用のひとつに、「意思決定能力の低下」というのがあります。原因は、これかななどと思ったこともありますが、何でも病気のせいにするのは良くないでしょう。
はたと気が付いたことがあります。発病以来、新たな生活に向けて、いろいろ思いを巡らすことはあったのですが、退職前に、仕事引継ぎ用のマニュアルといった極めて事務的な文章以外、自分の考えをきちんと文章 化したことがないのです。自分の考えをきちんとまとめる努力をやっていなかったのです。このあたりに原因 があるかもしれないと考えました。
ブログサイトの開設を決意: 数日前、興味深いブログサイトを見つけました。ここ数日間、このブログサイトのなかの興味深そうなエントリーを中心につまみ食いながら、4年分ほぼ全記事を読ませてもらいました。下手な新書本を読むより、ずっと興味深いものでした。このなかで、ブログを書くことの効用?について以下のように述べられている箇所がありました。
(ブログは)まずは自分のために書いているんだ 。あるテーマについて考える。それを書く。自分のためだけなら、ちょっとしたメモで終わり。ブログに書いて公開するとなると、納得いくまでまとめようとする。表現法も工夫する。それが結局自分のためになっている。書いていることで、自分のものの見方・考え方が、少しは広く深くなってきたと思うな。
これに触発されて、私もブログを書くことにしました。上記のサイトには、既に、相当数のアクセスがあるようです。公開された記事は、確実に、他者の目に触れることを意識し、知的な緊張感を持って書かれているに違いありません。
私が開設しよとしているブログは、当面、読者は私自身ということになるわけです。しかし、「潜在的な読者が存在する可能性」を意識して自らの考えをまとめるということに大きな意義があると考えたわけです。ともかく、スタートすることにしました。
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