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小倉志郎著「元原発技術者が伝えたいほんとうの怖さ」を読んでみた

Monday, January 22nd, 2018

久しぶりに近所の公立図書館にでかけた。偶々、本書をみかけた。

本書のタイトル、かなり刺激的である。帯にはもっと刺激的な記述があった。次のようなもの:

原発は、ほんとうにとんでもない怪物だ。あの複雑怪奇な原発の構造を理解しているエンジニアは世界に一人もいない・・・・

読んでみることにした。

一読した感想を述べると、現場作業の持つ皮膚感覚を重視するあまり、あまりにも情緒的な主張に違和感を覚えた、といったところ。 (続きを読む)



荒川紘著「原発に抗して」を読んでみた

Saturday, February 4th, 2017

近所の公立図書館でみかけ、読んでみることにした。

本書を読もうとしたのは、著者が、原子力黎明期に福島県で育ち、東北大理学部で物理学を学び、科学史を専門とする方であること、そしてそのタイトルから反原発を主張するかたであることなどに、多少、関心を持ったということだ。 (続きを読む)



グレゴリー・ヤッコ元NRC委員長のインタビュー記事を読んだ

Saturday, March 12th, 2016

東日本大地震発生から5年目の節目を迎えた。新聞の特集記事のなかにグレゴリー・ヤッコ元米国原子力規制委員会(NRC)委員長のインタビュー記事を見つけた。福島第一事故のさなかに米国規制当局の責任者であった氏の5年経った今の発言、興味深く読んだ。

この新聞記事の興味深かった部分とともに、我が国の原子力規制委員会田中俊一委員長の数日前のインタビューを合わせて紹介し、原子力安全規制の在り方に多少の感想を述べておいた。 (続きを読む)



「実録 FUKUSHIMA」を読んでみた

Sunday, February 21st, 2016

本書は、米国・「憂慮する科学者同盟」のメンバーによる著作だ。原題は、”FUKUSHIMA -The Story of a Nuclear Disaster-”。

有名な「憂慮する科学者同盟」が、米国の「原子力反対派」として、福島の事故をどのように見ているのかを知ることができればと思い、本書をひもといた。

読後感は、事故から5年たった今、あの事故を振り返るうえで、ある意味、重要な視点を与えてくれたというあたりだろう。かなり煽情的な部分も多いが、そうした部分を割り引いても、納得させられるところは多い。

印象に残ったところ、興味深かった部分をメモしておいた。 (続きを読む)



「なぜメルケルは「転向」したのか」を読んでみた

Tuesday, February 2nd, 2016

福島原発の事故からほぼ5年が経過した。九電川内原発に続き、関電高浜原発3号機が再稼働した。福島原発の事故は、我々にとって一体何だったのかと思う毎日だ。

福島の原発事故のあと、ドイツ首相メルケルが原子力に対する態度を180度変えたことは記憶に新しい。いまさらとは思ったが、我が国とは全く異なった選択を何故ドイツがとったのか、あらためて知ることができればと思い本書を読んでみた。

印象に残ったところをメモしておいた。 (続きを読む)