大規模サイバー攻撃を振り返ってみた
May 22, 2017 – 11:45 am世界規模のサイバー攻撃が発生し10日間が経過。ネット上では、この事件に関連するニュース、解説記事が、数多く流されている。
事件の発生と推移そのものも興味深いが、この事件に関わる事実がどのように伝搬、報道されてゆくかというのも、また、興味深い。事件に対処するとき、マスコミのニュースとか各種解説記事に頼らざるを得ないからだ。
我が家、2年前くらいから有料の日経電子版を購読している。電子版のいいところのひとつは、検索機能により、時間を遡って事件の発生、推移を振り返ることができるところだ。
日経電子版で検索ワード「サイバー攻撃」で、過去記事を検索してみることにした。
検索された記事のなかから今回の世界的な大規模サイバー攻撃に関連の深いものと思われる記事を選び、リスト化するとともに、記事内容の一部を書きだしメモにしたものを時系列的に並べてみた。
時系列的に記事をリストアップするだけでも、事件の発生とその社会的影響について、それなりに把握することが可能なのではないかとの印象を持った。
以下、上述の検索記事のリストを添付;
- 2017/5/13 0:33
英公共医療サービスに大規模サイバー攻撃 広域で影響- 英国で公共医療を提供する国民保険サービス(NHS)は12日、大規模なサイバー攻撃を受けて、広域で医療機関のITシステムが停止するなどの影響を受けたと発表。
- 2017/5/13 3:46(2017/5/13 12:55更新)
大規模サイバー攻撃、99か国で被害 身代金要求型- 欧米やロシアなどで大規模なサイバー攻撃。病院など公共機関や企業のサービスが中断。
- 99か国、約7万5000件の被害が確認 英BBC報道
- イングランドは「重大事故」を宣言。物流大手のフェデックスが攻撃を受け復旧作業。ロシア内務省の約1000のコンピュータが攻撃を受けた。
- 「身代金要求型」 攻撃対象のコンピュータをマルウェアでロック 身代金を要求
- マルウェアは米情報機関・国家安全保障局(NSA)がMSの脆弱性をを対象に開発、これをハッカー集団が昨年ハッキングで盗みとり、ネット上で売りにだした。 英BBC
- マイクロソフト社声明 被害にあったコンピュータは既知の危険への対策を行っていないシステム
- 2017/5/13 21:10 2017/5/13 22:44
大規模サイバー攻撃、日系企業にも影響 日産英国工場- 英国サンダーランドの日産の工場で生産システムに影響 英国の海外自動車メーカー最大生産拠点
- ルノー、13日、欧州にある複数の工場の稼働を停止 ロイター通信
- 2017/5/14 0:33
米当局ソフト悪用か 週明け、国内被害表面化も- 米国家安全保障局(NSA)から流出したソフトの改良版による攻撃 米メディア
- 電子メールに添付されたファイルを開くと感染し、画面がロック 身代金300ドル(約3万4千円)を払うよう表示され、時間がたつと要求額が増える
- 今回のサイバー攻撃で検知したランサムウエアの6%が日本で見つかった。検知件数は英国と同水準だ。 ロシアの情報セキュリティー会社、カスペルスキー研究所の日本法人 談
- 攻撃の発覚は日本時間では土曜(13日)未明で感染を免れた 情報セキュリティ会社S&J談 日本では週明けが危険
- 2017/5/14 7:28
マイクロソフト、サポート切れOSにも修正ソフト提供- 「XP」「8」「ウィンドウズサーバー2003」などサポート終了済みのOS向けに「セキュリティーパッチ」と呼ばれる欠陥修正ソフトを公開
- サポート対象の「7」「8.1」「10」などは3月に修正ソフトを公開済み。マイクロソフトが無償で提供するアンチウイルスソフトを利用しているか、ソフトの自動更新サービス『ウィンドウズアップデート』を有効にしている場合は、特に対応する必要はない。
- 2017/5/14 20:46
サイバー攻撃、150カ国で20万件以上被害 欧州警察機関- 世界の少なくとも150カ国で20万件以上の被害 欧州警察機関(ユーロポール)のウェインライト長官
- 医療機関などのヘルスケアセクター 多くの国で攻撃されやすい
- 金融機関で目立った被害が出ておらず
- 2017/5/14 21:07
大規模サイバー攻撃、国内でも被害2件確認 警察庁- 被害: 総合病院 と 個人女性のパソコン
- 仮想通貨「ビットコイン」を要求するポップアップ画面、一部のデータにアクセス不可
- 2017/5/15 12:25
日立、社内システムの一部に障害 サイバー攻撃の影響か- 国内外の拠点の一部でメールの送受信ができなくなったり、添付ファイルが開けなくなったり
- 2017/5/15 18:47
サイバー攻撃、川崎市上下水道局でも 庁内ネットには非接続
- 2017/5/15 23:47
マイクロソフト、米政府のスパイ活動批判 サイバー攻撃巡り- NSAはマイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」や、米アップル、グーグルの携帯電話向けOSの欠陥を突き、情報を盗むサイバー攻撃ソフトを多数開発 一部がハッカー集団「シャドー・ブローカーズ」で暴露される
- マイクロソフトのスミス氏は各国政府によるサイバー攻撃を禁じたうえで、ソフトの欠陥は悪用せずに報告することを義務づける「デジタルジュネーブ条約」が必要だと訴える
- 2017/5/16付 朝刊
接続だけで感染拡大- ウイルス「ランサム(身代金)ウエア」は日本語を含め約30の言語に対応
- 今回の特徴はネットワークを通じて自己増殖するプログラムが組み込まれていたことだ。ネットワークにつながったパソコンなどに感染が一気に広がった。
- メールやウェブサイト以外の感染ルートも浮上
- 2017/5/16 8:37
大規模サイバー攻撃、北朝鮮が関与か 複数社が分析 ソフトの技術的痕跡- 複数のIT(情報技術)企業は15日、世界各地で起きた大規模サイバー攻撃に北朝鮮が関与している可能性があるとの分析結果を公表。北朝鮮のハッカー集団が今回のサイバー攻撃ソフトを作成した技術的な痕跡を見つけた
- 北朝鮮のハッカー集団「ラザルス」が2015年のサイバー攻撃で使ったソフトと、今回の攻撃ソフト「ワナクライ」の初期版のプログラムに、同じ記述が存在する
- シマンテックは、北朝鮮のハッカー集団が31カ国(3月時点)でサイバー攻撃に関与しているとみている。ただIT各社は今回の攻撃が北朝鮮によるものとは断定していない。
- 2017/5/16 11:54
国交相、東急・JR東日本が感染「事業に影響なし」 - 2017/5/18 12:18
大規模サイバー攻撃、国内被害21件確認 警察庁 - 2017/5/20 11:13
約1千万円が支払われる ウイルスの身代金口座- 大規模サイバー攻撃で使用された「ワナ・クライ(泣きたい)」という名前の「ランサム(身代金)ウエア」で、指定された身代金の振込先口座に約9万ドル(約1千万円)が支払われていることが分かった。19日午後5時現在の数字で、情報セキュリティー会社カスペルスキーが確認した。
- 「身代金を支払ってもデータが元に戻る保証はない」 カスペルスキー