4度目のe-TAX(その2:公的個人認証サービスへの接続編)

February 13, 2010 – 3:31 pm

 前回、町役場で電子証明書を更新し仮パスワードを発行してもらったところまで書いた。今回は、我がパソコン上で、この電子証明書をつかって公的個人認証サービスに接続する際に直面したトラブルについて書く。

カードリーダが認識されない: いよいよ公的個認証サービスに接続しようと、3年前に購入したカードリーダを取り出し、これをパソコンのUSB端子に接続した。すると、カードリーダが「新しいハードウェア」と認識され、ドライバーのインストールが求められた。

 昨年も同じカードリーダを使っている。我がパソコンには、ドライバーがインストール済みということで作業を進めていた。予想外のことがおきた。ここで思い出した。このパソコン、昨年3月に障害が発生し、OSを入れ替えていた(「HP-dx2000STの修理完了」にいきさつを書いている)。その際、カードリーダのドライバーを消去してしまっている。なるほどと思う。

 このカードリーダ、一年に一度の確定申告のときしか使用することがない。パソコンの動作環境を、その都度、確認しながら使用するというのは、なんと面倒なことだ、なんて思いながら、Google上でカードリーダのダウンロードサイトを探し、ドライバーをダウンロード。なんとかカードリーダが動作するところまで作業を進めることができた。

 電子証明書のパスワード変更: いよいよ仮パスワードを発行してもらった電子証明書のパスワードを変更する作業に移った。「公的個人認証サービス」のサイトに行けば、パスワードの変更はすぐできるだろうと考えていたが、なさけないことに電子証明書のパスワードをどのように変更するのか良くわからない。

 サイトの説明では、パスワードを変更するには、「ユーティリティ」なるものを使うということになっている。その「ユーティリティ」を捜すのだが、ブラウザ上に見当たらない。しょうがないので、「公的個人認証サービス利用者ヘルプデスク」なるところに電話をし、助けを求めた。オペレータのお姉さんとのやりとり(思い出しながら書いているので正確ではない)は以下のようなもの:

 (私) 電子証明書のパスワードを変更したいのですが、「ユティリティ」というのが見あたらないので、教えていただきたくて電話しました。よろしくお願いします。
(オペレータ) はい。どちらの県にお住まいですか?
(私) ○○県です。
(オペレータ) お使いになっているパソコンのOSは何ですか?
(私) Windows-XPです。
(オペレータ) 左下にスタートボタンがありますね
(私) え!どのページですか?
(オペレータ) 左下です。スタートというのがあるでしょ?
(私) え! 今、「公的個人認証サービス」のサイトを見ているのですが、どのページを開けばよいのですか?
(オペレータ) 左下です。
(私) ああ、ブラウザ上ではなくて、私のパソコンの話なんですか
(オペレータ) そのスタートボタンを押して、「すべてのプログラム」を押すと、「公的個人認証サービス」がありますか?
(私) ああ、あります。
(オペレータ) そこをクリックすると「ユーティリティ」があり、そこでパスワードを変更することができます。
(私) あ、そうか、パスワードの変更はICカードへの書き込み作業なんだ。
    ありがとうございました。

 これで、一件落着、電子証明書のパスワードの変更を終えることができた。原因は、私の勘違いであった。ICカード上のデータの書き換えは、ローカルでの作業になるのは当然だ。

 「公的個人認証サービス」のクライアントソフトはいつインストールされた?: 電子証明書のパスワード変更は成功した。しかし、ここで疑問が生じる。「公的個人認証サービス」用のソフトをインストールした記憶がないのだ。いつの間にか、この認証サービス用のソフトが私のパソコン上にインストールされている。

 いろいろ考えてみると、この作業をやる前に、国税庁の「e-TAX」ページにある「事前準備セットアップ」を実行していることに気づいた。この「事前準備」のなかで「公的個人認証サービス」用ソフトがインストールされていたようだ。

 そこで、「公的個人認証サービス」用のクライアントソフトを削除し、もう一度、e-Taxの「事前準備セットアップ」プログラムを実行してみることにした。

 e-Taxの事前準備セットアップを実行してみた。そうすると、この「事前準備セットアップ」について以下のような説明がでてくるではないか:

作成コーナー 事前準備セットアップでは以下を実施します

1.信頼済みサイト登録
2.ルート証明書のインストール
3.署名送信モジュールのインストール
4.JPKI利用者ソフトのインストール

 なるほど、4番目の「JPKI利用者ソフトのインストール」というのがある。「JPKI利用者ソフト」というのが「公的個人認証サービス」用のソフトだ。

 予想通り、この事前準備セットアップを再度実行すると、「公的個人認証サービス」用プログラムが我がPC上にインストールされている。

 e-Taxのサイトで電子申告を行おうとすると、申告作業に先立って「平成21年分事前準備セットアップ」を行うよう求められる。このセットアップ作業で、「公的個人認証サービス」も含めて、自動的に、申告に必要な計算環境を整える仕組みになっている。自動化されていること自体は結構なはなしだが、使っている本人がPC上で何が起きているのか把握しないといけない、と思う。

 国税庁、年度毎にユーザーにセットアップ作業を実行させ、必要な計算環境を整えることにしたようだ。こういう仕組みにしておけば、ユーザー側にとっては、e-Taxのシステム側の変更を意識する必要はない。一応、納得した。

 なんとか「公的個人認証サービス」に接続することはできた。申告用のデータを記入し、いよいよ申告書を送信することになった。次回から、「申告書の作成・送信」時の経験について書くことにする。


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