Tag Archeve for the ‘科学論’ Category



益川敏英著「科学にときめく」を読んでみた

Tuesday, October 19th, 2010

近所の公立図書館で一昨年のノーベル物理学賞を受賞した益川敏英さんの本を見つけた。受賞後1年たって刊行されたもので、ノーベル賞受賞時の講演、その前後に行われた各種の講演、雑誌などへの寄稿文がまとめられたものである。なかなか興味深い内容だった。私が興味深いと感じた部分をメモしておいた。 (続きを読む)



トーマス・クーン著「科学革命の構造」を読んでみた

Tuesday, September 28th, 2010

科学研究の分野で、パラダイムとかパラダイムシフトという言葉をよく耳にする。この意味するところ、ぼんやりと分かったような気分でいたが、よくよく考えてみると正確なところは分かっていない。いまさらとは思うが、このパラダイムなる概念を自分なりに明確にしておきたいと思った。このパラダイムなる用語の出所は、トーマス・クーンの「科学革命の構造」のようだ。読んでみることにした。

読んでみて、なるほど、こういうことが主張されていたのか、とあらためて思ったところだ。クーンの主張が、我が国の科学論などに対し、大きな影響を与えたのも理解できた。かなり強力だ。読むだけの価値はあったと思う。しかし、私の「科学観」といったもの(そういものがあるかどうかは何ともいえないが・・)からすると、本書の主張、私にとっては、なかなか受け入れることができないな、というのが偽らざるところだ。 (続きを読む)



池内 了著「擬似科学入門」を読んでみた

Saturday, August 21st, 2010

 娘が高校から持ち帰った推薦図書リストのなかに池内了著「擬似科学入門」というのがあった。近所の公立図書館でこの本を見つけた。理由はさだかでないが、この図書館には、池内了さんの著書が何冊も収められている。私も、4,5冊読んだ記憶がある。科学の啓蒙ということについて、影響力の大きい科学者のようだ。擬似科学ということで、どんな議論がされているのか興味をもって読んで見た。

本書を通じて、疑似科学を野放しにしておくと大変という著者のメッセージ、数々の事例を知ることができた。しかし、同時に、疑似科学退治の著者の主張に若干の疑問も・・・ (続きを読む)



アインシュタインの「物理学はいかに創られたか」を読んでみた

Thursday, December 10th, 2009

ほぼ1ヶ月前、「ノーベル賞物理学者・小林誠先生の講演に行ってきた」を書いた。この講演のなかで、小林先生が高校時代に読んだアインシュタインの著書「物理学がいかに創られたか」が物理学を志す契機となった、との話があった。この本、私も学生時代に読んだ記憶がある。40年ぶりに、読み直してみた。

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多田富雄著「免疫の意味論」を読んでみた

Tuesday, November 24th, 2009

前回エントリーを書いたのが11月14日、10日ぶりだ。この間、バタバタしていたが、この「免疫の意味論」を読むのに多くの時間を費やしていた。私にとって、難解な書ではあったが、苦労して読みすすめて得るところが多かったと思っている。私の力量では、この本の内容を紹介するというのは無理、というのが実感。読み終えたという記録だけでも残しておくことにした。

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