IPv6 導入メモ(1)

May 3, 2017 – 6:53 pm

既に書いたように、Asahi-net に対し「IPv6接続機能」を申し込み、「晴れて」IPv6のprefixが割り当てられた。

これを受けて、我が家のLinux Server に対し、IPv4に加えて、IPv6でも動作するように設定してみることにした。

Linux Sever のネットワーク状況
まず、ifconfigによりLinux Serverのネットワーク状況を確認。

$ ifconfig
enp3s0: flags=4163  mtu 1500
        inet 192.168.11.111  netmask 255.255.255.0  broadcast 192.168.11.255
        inet6 fe80::beae:c5ff:fe12:78e2  prefixlen 64  scopeid 0x20
        inet6 2405:6581:c740:0:beae:c5ff:fe12:78e2  prefixlen 64  scopeid 0x0
        ether bc:ae:c5:12:78:e2  txqueuelen 1000  (Ethernet)
        RX packets 4994969  bytes 1673615084 (1.5 GiB)
        RX errors 0  dropped 0  overruns 0  frame 0
        TX packets 5191723  bytes 4441403468 (4.1 GiB)
        TX errors 0  dropped 0 overruns 0  carrier 0  collisions 0

lo: flags=73  mtu 65536
        inet 127.0.0.1  netmask 255.0.0.0
        inet6 ::1  prefixlen 128  scopeid 0x10
        loop  txqueuelen 1  (Local Loopback)
        RX packets 42715  bytes 11769935 (11.2 MiB)
        RX errors 0  dropped 0  overruns 0  frame 0
        TX packets 42715  bytes 11769935 (11.2 MiB)
        TX errors 0  dropped 0 overruns 0  carrier 0  collisions 0

ここで、IPv4アドレス 192.168.11.111に加えて、IPv6アドレスが

2405:6581:c740:0:beae:c5ff:fe12:78e2

になっていることを確認できる。

ここで、前部の64bit部 2405:6581:c740:0: が、このたび、我が家の光回線に割り振られたPrefixに対応。後部の64bit部 beae:c5ff:fe12:78e2 は、このLinux Serverのインタフェース識別子である。

ここで、IPv4アドレス192.168.11.111がプライベート・アドレスであるのに対し、上記のIPv6アドレスはグローバル・アドレスであり、外部ネットワークから直接アクセスすることが可能になる。

割り振られたPrefixは半固定
我が家のLinux Serverに、グローバルIPv6アドレスが割り振られ、外部ネットワークからこのアドレスにアクセスするわけであるが、残念ながら、このアドレス、固定ではなく、「半固定」という代物である。

半固定というのは、このPrefixを割り振っている、NTT + Asahi-net の都合で変更されることがありうるということ。ITProの解説によれば、「滅多に変わらないが、変わってしまう場合がある。具体的には、NTT東西の局舎設備で故障が発生したり、NTT東西がメンテナンスを実施したりするときに変更される」ようだ。

アドレスが固定でないということは、このIPv6アドレスにより、外部ネットワークから我が家のLinux Serverへの接続が保証されないということになってしまう。ただ、Prefixの変更頻度はそう多くはないということに期待し、なんらかの形で、割り振られる Prefixの変更をモニターしながら、実効的な固定アドレスとして使用してゆくことにする。

Registory の DNS にIPv6アドレスを登録
我が家のLinux Serverの Host(domain) Name: yamasnet.com は、registory Gandi.net DNSのzone fileで設定している。

zone file を編集し、yamasnet.comをIPv6アドレスに対応付けできるようにした。具体的には、Type AAAAレコードを追加し、上記のここにIPv6アドレスを登録した。

Domain Name: yamasnet.com の zone file の一部を以下に示す:

@ 10800 IN A 122.249.183.69
@ 10800 IN AAAA 2405:6581:c740:0:beae:c5ff:fe12:78e2
 (省 略)
memorandum 10800 IN CNAME yamasnet.com.
www 10800 IN CNAME yamasnet.com.
@ 10800 IN MX 10 yamasnet.com.

zone fileにみられるように、domain name: yamasnet.com はIPv4、IPv6の両方に対応付けられている。

因みに、IPv6アドレスが変更された時には、手動で、このzone fileを編集・修正することになる。

Linux Server上での各種設定

  • /etc/resolv.conf の設定
    # Generated by NetworkManager
    search flets-east.jp iptvf.jp yamasnet.com
    nameserver 213.167.229.1
    nameserver 202.224.32.1
    nameserver 2405:6581:c740:0:225:dcff:fe1c:d0cb
    

    nameserverにgandi.net DNSのAddress(213.167.229.1)を追記。
    host コマンドにより、yamasnet.com の host 情報を確認:

    $ host yamasnet.com
    yamasnet.com has address 122.249.183.69
    yamasnet.com has IPv6 address 2405:6581:c740:0:beae:c5ff:fe12:78e2
    yamasnet.com mail is handled by 10 yamasnet.com.
    

      

  • /etc/postfix/main.confの設定
    IPv6を有効にする:

    # Enable IPv4, and IPv6 if supported
    inet_protocols = all
    #inet_protocols = ipv4
    

      
    mynatworks にIPv6 アドレス(prefix)を陽に追記:

    #mynetworks = 192.168.11.0/24, 127.0.0.0/8
    mynetworks = 192.168.11.0/24, 127.0.0.0/8,[2405:6581:c740:0::]/64
    

      

  • /etc/dovecot/の設定

    # A comma separated list of IPs or hosts where to listen in for connections.
    # "*" listens in all IPv4 interfaces, "::" listens in all IPv6 interfaces.
    # If you want to specify non-default ports or anything more complex,
    # edit conf.d/master.conf.
    listen = *, [::]
    #listen = *
    

      

  • postfix, dovecot の設定を反映

    # systemctl restart dovecot
    # systemctl restart postfix
    

       

 


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