風力・向データの欠けた天気図

March 10, 2009 – 1:26 pm

昨日(3月9日)の夕刊そして今朝の朝刊の天気図に風力・向データ情報のない天気図が掲載されていた。これは、気象情報を民間気象会社や報道機関などに配信する「気象業務支援センター」の計算機のシステム障害のため、この間の気象データを反映できなかったことによるという。こういう障害が発生すると、現代社会の計算機システムへの依存の大きさをあらためて知ることになる。

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昨日と今朝の朝刊に掲載された天気図を、それぞれ、掲げておいた。昨日の朝刊の天気図にあった風・向データが今日の朝刊にはないのが見てとれる。こうした新聞紙上に掲載された天気図、結構、めずらしいと思って、我がブログに掲載した次第だ。

各新聞社が紙面上に掲載する天気図は、「気象業務支援センター」から配信される情報が自動的に、特別に手を加えることなく、掲載されていることがよくわかる。

逆にいえば、われわれに届く気象データは、この「気象業務支援センター」の「計算機」からの情報に一本化されているということだ。とても重要な組織だということが理解される。

「気象業務支援センター」のHPを覗いてみた。この計算機障害についてのプレス発表が掲載されている。これをみると、障害は17時間の長期にわたって続いたようだ。計算機は2系統あり、障害時のバックアップを考えた仕組みにはなっていたようだが、うまく機能しなかったようだ。システムの設計に問題があったのではないかと想像する。

配信できなかった気象データは、手作業でFAX配信したようだ。このようなトラブルが発生すると、現場で作業をやる人は大変だろうな、と考えたりもした。

高度な情報社会の危機管理とはどのようにすべきか、少し考えてみたいと思う事件だった。


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