radikoの受信可能地域が拡大される 茨城でもOK!
November 26, 2010 – 12:55 pmradikoが12月1日から新会社としてスタートする。3月15日からやっていた試験放送では、私の居住する茨城県は圏外ということだった。新会社設立とともに受信可能になりそうだ。実に楽しみだ。
「IPサイマルラジオの本格実用化に向け」と題するニュースリリースが11月25日付けで公表されている(このニュースリリースはここ)。公表元は「IPサイマルラジオ協議会」と「株式会社radiko設立準備室」。公表内容は次のようなものだ:
IPサイマルラジオ協議会会員14社は、今年3月15日より実施してきました、パソコンがそのままラジオ受信機となる「IP(Internet Protocol)サイマルラジオ」の本格実用化を目的に、2010年12月1日、株式会社radikoを設立します。既存のサービスは、IPサイマルラジオ協議会から継承し、継続して新会社で運営します。
IPサイマルラジオは、独自コンテンツ、エリア制限なしという通常のインターネットラジオサービスとは異なり、地上波ラジオをそのまま同時に放送エリアに準じた地域に配信するサービスです。IPサイマルラジオ協議会による「都市部を中心に高層建築、モーターなどの雑音源の増加によるラジオ聴取環境悪化の解消」という環境の整備を経て、「ネットとの連携による、より魅力ある音声メディア・ラジオの新しい楽しみ方」を株式会社radikoで社会に提案していきます。
そして配信地域および放送局については
<関東地区>
配信地域: 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、群馬県、栃木県
放送局: TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送、ラジオNIKKEI、InterFM、TOKYO FM、J-WAVE
<関西地区>
配信地域: 大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県
放送局: 朝日放送、毎日放送、ラジオ大阪、FM COCOLO、FM802、FM OSAKA
全国に拡張すべきサービスだ!: 以前、「やっと我が国でもインターネット経由でラジオ放送が聴ける?」を書いた。ここで、「首都圏のラジオ放送がインターネットで聴取できるようになれば、これをキー局とし、同一の内容を配信している地方局の存在意義がなくなってしま」い、「地方の民放局の経営が打撃を受けるという危惧があるのでは」と書いた。
私の住む茨城県でも、「茨城放送」というラジオ局がある。ここでは、独自の番組に加えて、日本放送とかTBSラジオの放送などキー局から配信される番組を放送している。こういったキー局からの放送では、コマーシャルだけが「独自」の内容になっている。インターネット配信により、こうした地方局のキー局からの放送の「垂れ流し」をする役割は終わりになる。放送設備の所有と運用をするだけでは、これからのラジオ局としての経営は成り立たなくなるのだ。
では、こうした地方局は今後どうすれば良いか。簡単だ。独自の地域に根ざした番組を作成し、従来からの放送方式に加えて、インターネット配信の仕組みを作ればよい。魅力ある番組であれば、地方局といえども全国展開できるチャンスではないか!
それからもうひとつ、radikoの試験放送であきらかになったことに、聴取者の在住する地域をかなり正確に特定可能であることがある。コマーシャルを聴取者の地域別に異なるものを流すことだって可能だ。従来の地方局の役割が全くなくなるというわけではない。地域、地域でスポンサーとのつながりを持っているわけなのだから、従来どおりキー局とのつながりを生かす事だってできるのではないか、と思う。
そうこう考えてみると、インターネット配信のラジオ放送、首都圏に限定せず、全国に拡張するのが良い。むしろ、従来からの地方局についても、これを機会に新たなサービスを打ち出すことだって可能だ。
NHKはどうする?: こうなると、NHKの役割はどうなっていくのか?インターネット配信が検討されているとの話はあるようだが、ボーとしているうちに、事業仕分けの対象になってしまうのではないか、と思う。いかがだろう。
なにはともあれ、radikoによる受信可能地域の拡張は大歓迎。楽しみだ。
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