e-Taxで平成29年分確定申告を終えた

February 4, 2018 – 6:21 pm

昨年(平成29年)分の確定(還付)申告作業を終えた。

私にとって確定申告作業はいまや毎年恒例のNew Year Event。これを終えないと、新しい年が始まったような気分がせず、何か落ち着かない。

毎年のこととはいえ、一年に一度の申告作業。前年の手続きを思い出しながら作業を進めることになる。最初にe-Taxで申告したのが平成17年分だったので、今回が13回目の申告ということになるのだが未だに右往左往。正直、結構大変だ。

今回の申告作業をするなかで気付いたことを以下にメモ。

制限だらけのe-Tax利用環境

  • 利用可能なブラウザ
    国税局の「確定申告書作成コーナー」で作成開始ボタンを押釦すると、「税務署への提出方法の選択」の画面があらわれる。ここで、「e-Tax」と「書面での提出」を選択することになるが、私のようにOSがWindows10でブラウザがMicrosoft Edgeの環境を使用していると、e-Taxの選択ボタンがグレーで「e-Taxご利用のかたはブラウザの切り替えが必要」となり作成コーナーのトップページに戻るように指示される。

    ここでトップページにもどると、「この画面の右上のメニュー〔…〕から「Internet Explorerで開く」を選択し、開いた画面で確定申告書等作成コーナーをご利用ください。」なんてメッセージがあらわれ、ブラウザの変更が「強制」されることになる。

    e-Taxの利用者は、国税庁というかe-Taxシステムの「Microsoft Edgeは使わせないぞ!」という強い意志を知ることになる。

    それでは、ということで、IE11でなく、ブラウザをGoogle Chromeに代え、「確定申告書作成コーナー」の作成開始ボタンを押釦してみると、「e-Tax」ボタンはアクティブにはなるのだが、これを押釦すると、以下のメッセージがあらわれる:

    ご利用のパソコンの環境(OS/ブラウザ)がe-Taxの推奨環境外です。

    ご利用の環境ではe-Taxをご利用になれません。
    e-Taxの推奨環境のOS/ブラウザにてご利用いただくか、前の画面に戻り、書面提出を選択してご利用ください。

    そしてこのページの下方には、ご丁寧に利用環境について以下のように書かれている:

    OS Windwos7, Windows8.1, Windows10
    ブラウザ Internet Explorer11
    PDF閲覧ソフト Adobe Acrobat Reader DC

    ※ ブラウザソフトはInternetExplorerの32ビットモードで起動してください。

    どうも、国税庁はよほどマイクロソフトがお好きなようだ、なんて皮肉のひとつも言いたくなる。

    私の理解では、Webプログラミングの世界では、今や、ブラウザ互換性を考えたシステム設計をするのは当然ということになっているはずだ。e-Taxという極めて公共性の高いシステムについて、利用環境をこのように制限するというのはいかがなものか、と思ってしまう。システムの設計、運用というところで問題があるように思う次第。

    因みに、2017年12月現在でWebブラウザのシェアを見ると、IE11 は23.7%とトップになっているものの、Chrome63.0, Chrome62.0が夫々21.27%、17.2%となっている(Wab Rage調べ)。IE11が最も多く使われているブラウザとはいうもののshareは4分の1、むしろGoogle Chromeがversion63、64を、合わせるとこれを超えている。

  • 事前準備セットアップ(公的個人認証サービス関連?)について
    e-Taxを利用するにあたって、事前準備セットアップ(jizen_setup.exe)の適用(インストール?)が求められる。

    この事前準備セットアップ、かなりの曲者だ。まず、ブラウザ上で、「平成29年分 事前準備セットアップファイルをダウンロード」ボタンを押釦し、セットアップを行おうとすると以下のようなエラーが発生:

    事前準備セットアップを実行することができませんでした。
    ブラウザを含めた起動中のプログラムを全て終了させてから実行してください。

    なんて乱暴なメッセージがでてくる。

    インストラクションに沿って、ブラウザを停止したのち、ダウンロード済みのファイルjizen_setup.exeの場所を特定し、これを実行。

    これを実行すると、不思議なことに、

    iTunesを削除しますか?

    なんて予想もしないメッセージがあらわれ、承認を求められる。一体なにが起きたのか混乱。

    かなり不満に思うのだが、ここはe-Taxで確定申告することを何にも優先しなくてはところということで、しぶしぶ「はい」ボタンを押釦。「iTunesは完全に削除」とのメッセージがあらわれ、事前セットアップがの適用作業は完了したようだ。

    それにしても、「おれおれ詐欺」にひっかかったような気分というのが正直なところだ。

    さらに、セットアップを進めると、「JPKI利用者ソフトが既にインストール上書きインストールしますか?」なんてメッセージがあらわれるので、「はい」とすると、JPKI利用者ソフトのInstall Shield Wizardがあらわれてインストールが進み、やっとのこと、e-Taxの準備が整う。

    なんてe-Taxシステムというのは乱暴なシステムではないか、利用者のシステムに土足で上がり込むという感じ。納得しないなら、e-Taxじゃなくて書面の郵送で確定申告をどうぞってことか。

ここで一言
上記したようにe-Taxシステムを利用して確定申告をしようとすると、かなりの難関を突破する必要がある。

難関を突破するのはやぶさかではないが、利用者無視の乱暴なやりくちになっているというのが正直な印象だ。

政府は「マイナンバーカード」を普及しようと考えているようだが、お上が進めようとするシステム、おそらくにたりよったりで役にも立たないシステムになるにちがいない。

先が思いやられる、なんて思うのは私ひとりか?

なんとか、e-Taxの作業を終了し、データを税務署に送付し終え、ホッとしてるところ。

それにしても、e-Taxシステムというのは酷いシステムというのが正直な感想。
  


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