平成27年確定申告を終えた

January 31, 2016 – 7:17 pm

毎年恒例のe-Taxによる確定(還付)申告を、数日前に、無事終えた。

例年と違うところは、今年からマイナンバー制度が始まったことくらいだ。
税制の細かな変化ということはあるのかもしれないが、これ以外は、年金生活者の私にとっては、特に意識することはなかった、というのが、主な感想。

確定申告 vs. 還付申告:
確定申告は、2月15日から3月15日に受け付けられるのだが、源泉徴収された税金の還付を求める「還付申告」は、基本的には年初めの1月1日から前年徴収分の税金に対して行なうことも可能だ。

ただ、申告には、必要な証明用書類等が揃ってからということになる。市町村から送られてくる「○○年分の納付額(国保・後期・介護)通知書」は(少なくとも私の居住する自治体からは)1月の20日以降に送付されてくるので、申告はこれ以降ということになる。

e-Taxで、1月中に申告をすると、申告後1,2週間後には、還付される税金が申告時に登録した銀行口座に振り込まれる。国税局の対応は驚くほど速い。これに比べ、地方税分は6月ころ、忘れたころに還付される。

税金が還付されると、我々のような年金生活者にとっては、ささやかながら「お年玉」という感じでハッピーな気分になったりする。

医療費控除
還付申告で最も大変な作業は、医療費控除のためのデータ作成作業だ。一年分の医療費の領収書を揃え、領収書ひとつづつ「医療費の明細書」に記入しなければならない。

我々のように年金を受給する年齢になると病院のお世話になる機会が多くなる。これに伴い、当然のことながら、明細書に記入する領収書の数も多くなる。我が家の場合、医療費の領収書は50枚にもなった。一年間の領収書をきちんと管理しておかないと、「明細」を作成をすることもできない。

およそ10年前にはじめてe-Taxで確定申告をしたときには、医療費の領収書を国税局事務所に郵送する必要があったが、今は、自分で保存さえしておけばよく、郵送する必要はなくなった。煩雑な作業がなくなり、便利になった。ま、国税局も、医療費領収書を送られてきても確認作業は容易ではないはずだ。結構なことだ。

ところで、医療費控除についての解説で、支払った医療費のうち10万円を超えるものについて医療費控除の対象になるという記述をよく見かける。ここで注意しなくてはならないのが、我々年金生活者のように所得の低いものにとっては、所得の5%が10万円以下の場合、これを超える部分が医療費控除の対象となるということだ。ささいな話ではあるが、このことは、ちょっとしたお得情報だと思う。

住基カード vs. マイナンバーカード
冒頭に書いたように今年のe-Taxから、個人認証にマイナンバーカードが使用されるようになった。私の場合、昨年同様、住基カードを使用することにしたが、そのいきさつは、「2015年のe-Taxには住基カードを使うことにした」に書いておいた。

私にとっては、住基カードとマイナンバーカードで個人認証はどのような変化があるのか不明であったのだが、今回の還付申告で、いままでどおり地方公共団体情報システム機構の「公的個人認証サービス」のもとで個人認証が行われるということを理解した。認証時に、使用する番号が「個人番号」か「住基ネット」のどちらか選択することが求められる。

マイナンバー制度の利点がいろいろ宣伝されているが、住基カードの制度を廃止して、マイナンバー制度を導入することのメリットはあまり認められない。あえてメリットをあげるとすると、マイナンバーでは特に申告することなく無料で、認証サービスを無受けられるということくらいだ。マイナンバーは身分証明書として使えますなんて宣伝されているが、いままでだって、住基カードを身分証明書として使うことができた。

住基カードを廃止し、新たにマイナンバーカードを導入したというのはとんでもない無駄ではないのかと思ったりした。多額の国費を用いて導入した住基カードは、行政の怠慢で、あまり普及しなかった。うまく機能しなかった住基カードの制度を廃止し、新たにマイナンバー制度を導入したからといって、この制度が成功するとは思えない。なんというか、住基カードの失敗をきちんと反省もしないで、あらたな制度を導入しても、ろくなことにはならない。

ただ、マイナンバーの活用はある種の「強制力」を感じる。住基カードの導入のときには、政府は及び腰だったように思う。強権を発動して批判の多かった国民総背番号制を推進しようとしているということを考えると、住基カードがマイナンバーに変えられるられるということは、施政者の側からみたら、相当の意味があることかもしれない。逆に、国民のひとりとして、この仕組み、いいものではないと感じる。

以上、今年の確定(還付)申告を終えたところで、思いついたことをメモしておいた。


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