感染拡大シミュレーションを信じるべき? -コロナウィルスとの闘い

April 15, 2020 – 9:21 pm

連日、新型コロナウィルス感染拡大への恐怖が語られている。

日経電子版(11/15 11:10)には、「『対策ゼロなら40万人死亡』 厚労省クラスター対策班」なる記事がでていた。これを読み、失礼ながら「単なる」シミュレーションごときで、これだけ国民を恐怖に陥れるようなことをしてもいいのだろうか、と疑問に思った。

なにか、国中が心理学でいう「Group Thinking」のループに入ってしまったように感じている。こういう状況では、悲観的な見解に同意しないと、なにか悪いことをしているような気分になってしまう。恐ろしいことだ。

上述した日経記事によると、「1人が平均して感染させる人数(実効再生産数)を2.5人と仮定した。外出自粛要請などの対策を全く取らなかった場合、重篤患者数は15~64歳が約20万1300人、65歳以上の高齢者が約65万2000人で計85万3300人」とし、「重篤患者の49%が死亡すると予測」されているようだ。

欧米に比較した日本の現在までの感染者数、死者数などの推移をみるに、こうした予測、私には受け入れることのできないものだ。繰り返すが、この疫学の「専門家」の予測、国民に対し、いたずらに恐怖感を与えるだけのものと思ってしまう。

このシミュレーションの前提、仮定について詳しく吟味する必要はあるとは思うが、この種のシミュレーション結果をみると、2009年のインフルエンザ流行時に行われた、国立感染症研究所の主任研究員による感染拡大のシミュレーションを思いだしてしまう。この2009年のシミュレーション、私の理解が正しければ、何の役にもたたないものだった。今回も、また、役にもたたない「予測」をし、ひとを驚かす「専門家」が現れたと感心しているところだ。

2009年のときの私の感想は、「昨年のインフルエンザ騒ぎはどうなったのだろう?」に記している。あの時、活躍した国立感染症研究所の研究主任は、今、どういう思いで、今回の動きを見ているのだろう。聞いてみたいものだ。

今回の「予測」を発表した「専門家」、この「予測」がはずれたとき、「私が警告したおかげで危機を脱することができた」なんて言わないで欲しい。事態が大変になったら、警告しただろ、はずれたら「私の警告で日本は救われた」なんて言わないで欲しい。数字を弄び、はしゃぐようなことは慎むべきものと思う。

ま、とにかく、あと1~2週間で新型コロナウィルスによる死者数が増加しているか、みなければと思っているところだ。


Post a Comment