気になったニュース: 英政府、プルトニウム廃棄へ!!
February 6, 2025 – 5:45 pm日経電子版(2/4配信)に「英政府、プルトニウム廃棄へ 日本保有分は『対応協議』」という記事がでていた。
この記事が本当だったら、いまだ核燃サイクル路線を維持しようとしている日本にとっては驚きだ。こんなことだったら、使用済み核燃料をそのままにしておいて廃棄すれば良いものを厄介な放射性廃棄物を生み出して、役に立つはずだったプルトニウムを廃棄するなんてのは正気のさたではない。
この日経記事のリード文を以下に転載:
英政府は原子力発電所から出る使用済み核燃料を再処理して取り出したプルトニウムについて、地中に埋めて廃棄する方針を発表した。日本が英国に再処理を委託して発生した22トンは今回の方針の対象外で、政府や事業者間で対応を協議する。
英エネルギー安全保障・ネットゼロ省のシャンクス政務次官が1月24日、声明で明らかにした。英中部セラフィールドで保管中のプルトニウムを「長期貯蔵に適した形態に固定化する」という。安全な処理方法や地層処分の具体的な方法を検討する。
この記事の終わりのほうには、元原子力委員会委員長代理だった鈴木達次郎・長崎大学教授が以下のようにコメントしている:
英国はプルトニウムを地層処分する方が経済性と安全性の観点で適切だと判断したのだろう。核燃料サイクルを実質的に断念した英国がプルトニウムを資源ではなく処分するとした判断を踏まえ、日本もプルトニウムの適正管理について考え直すべきだ
鈴木教授の適正管理というのは何を指すのだろう?という疑問は残る。結局、行き場の失ったプルトニウムを高レベル廃棄物と同じように地層処分するということになるのだろうか。
それにしても、核燃料サイクルというのは壮大な無駄だったということになるのか。ここらで、再処理をしないで、使用済み燃料をそのまま「廃棄」する路線を真剣に考えたほうが良い。