Archive for the ‘読書・読後感’ Category



「証言 班目春樹 原子力安全委員会は何を間違えたか?」を読んでみた

Wednesday, May 1st, 2013

福島原発の事故から2年が経過し、当時、事故への対応に責任を持つ立場にあった当事者の「回想録」といったものが公にされてきている。菅直人による回想録「東電福島原発事故 総理大臣として考えたこと」を2週間ほど前に読み、本ブログに感想を記しておいた。

もうひとりのキーパーソンに班目春樹・原子力安全委員長(当時)がいる。彼も、菅直人と同様に「回想録」にちかいもの「証言 斑目春樹 原子力安全委員会は何を間違えたか?」を「出版」した。

近所の図書館でこれを見かけた。早速、読んでみた。印象に残った部分を中心に私の感想を交えながらメモしておいた。 (続きを読む)



菅 直人著「東電福島原発事故 総理大臣として考えたこと」を読んでみた

Wednesday, April 10th, 2013

東日本大震災そして福島原発事故の発生から2年が経過した。この2年間、原発事故さらには原子力の将来について、様々、議論された。原発事故にかかわる調査委員会も複数立ち上げられ、調査報告書も公にされた。こうした調査委員会の報告においては、事故当時の菅直人総理大臣の挙動に対し、総じて、批判的な論調が見受けられる。最高の指揮官が前線、事故現場に乗り込み現場の事故対応活動に支障をきたしたといわれている。 (続きを読む)



なかにし礼著「生きる力」を読んでみた

Saturday, February 23rd, 2013

文化放送の「大竹まこととゴールデンラジオ」にゲストとして、なかにし礼さんがでていた。そのなかで、ご自身の食道がん克服について話されていた。この話、「生きる力」(講談社刊)にまとめられているという。
私自身、がんという病気を患った経験もある。なかにし礼さんの話、とても興味を持った。さっそく、この「生きる力」を読んでみた。
実に良い。 (続きを読む)



児玉龍彦著「内部被曝の真実」を読んで見た

Wednesday, October 24th, 2012

児玉龍彦東京大学教授(アイソトープ総合センターセンター長)が、福島第一事故の3ヶ月後、国会の参考人として、事故により環境中に放出された放射性物質による健康影響についての意見説明を行った。この意見説明、参考人、児玉教授の「エモーショナルな」説明もあいまって、マスコミでも大きく取上げられた。

本書は、そのときの意見説明、質疑応答を収録するとともに、その背景にある児玉教授の主張をサポートする諸事実をまとめたものだ。

近所の公立図書館に展示されているのを見つけ、今更とは思ったのだが、時間をおいた今、冷静な目で、何が議論されたのか、読み直してみることにした。 (続きを読む)



飯田哲也著「エネルギー進化論」を読んでみた

Saturday, February 18th, 2012

本書の「あとがき」の終わりのほうに「本書は、5月初旬に2週にわって行った講演録をもとに、新書に再構成したものです」とされ、「2011年11月11日 横浜の自宅にて」となっている。
3.11の大地震、そして福島第一の大事故の発生は、我々に、原子力に代わる自然エネルギーの可能性について考えさせた。そして、自然エネルギー推進のチャンピオンである本書の著者の見解に耳を傾けさせた。本書は、著者が3.11以降述べてきた自然エネルギーを普及の(政策的な)道筋をまとめたものとして興味深い著作、と思い読んでみた。 (続きを読む)