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気になったニュース:先の見えない福島第一事故後始末

Sunday, August 11th, 2019

一昨日(8/9)の「森本毅郎 スタンバイ!」(TBSラジオ)のニュースズームアップで東電福島第一事故の後始末に関連するふたつのニュースを報じていた。ひとつは汚染水の処理について、もうひとつは炉内のデブリの取り出しについてだ。

このニュースのヘッドラインを以下に転載:

東京電力は福島第一原発で保管している放射性物質トリチウムを含む汚染水のタンクが2022年には満杯となる見通しだと明らかにしました。東電は来年末までタンクの増設を計画していますが、原発敷地内の保管場所が限られ、その後の計画は決まっていないということです。
一方、福島第一原発の廃炉の技術的方針などを検討している原子力損害賠償廃炉等支援機構は溶け落ちた核燃料の取り出しについて2号機から始めるのが安全で確実だと提言しました。国と東電は提言を踏まえて、今後、廃炉の工程表にこの方針を盛り込むことを検討しています。

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多田 将著 「放射線について考えよう。」を読んでみた

Friday, November 9th, 2018

近所の公営図書館で本書を見かけ、読んでみた。

本書を読むことにした動機は、以下だ。

まず、本書の初版(第一刷発行)が2018年8月21日と、出版されて間もない。

福島第一事故から7年半が経過したいま、語りつくされたとも思われる「放射線」について議論するのは、どのような意図からか、多少、興味を持った。 (続きを読む)



相田英男著「東芝はなぜ原発で失敗したのか」を読んでみた

Thursday, April 19th, 2018

近所の公立図書館で「東芝問題」を扱った本を2冊借りてきた。本書は、そのうちの1冊だ。

読後感を述べるとするなら、物語としてはなかなか面白いな、といったところだ。ただ、本書の構成とか、その主張するところには、多少、違和感をおぼえた。

本書を読み終えたところで、本書の印象を簡単にメモしておくことにした。 (続きを読む)



空間線量率0.23μSv/h と 実効線量率1mSv/y

Saturday, February 17th, 2018

先月17日のNHKニュースで福島の帰還困難区域における外部被ばく線量に関わり、「空間線量による評価でなく実際の被ばく線量で評価をすべき」という原子力規制員会の更田委員長の発言が取り上げられていた。

規制委員長の発言は、除染の目標として使われている空間線量率0.23μSv/hが、これに対応すべき実効線量率1mSv/yに比べ著しく低いので見直しが必要というもの。

このニュースの中身について、詳細を知りたいと思い、原子力規制委員会とその後の記者会見の公表データを確認するとともに、関連する情報を調べメモしておいた。 (続きを読む)



西尾獏著「私の反原発切抜帳-歴史物語-」を読んでみた

Tuesday, January 30th, 2018

前回エントリに同じく、本書も近所の公営図書館で偶々見かけた図書のひとつだ。

著者、西尾獏は長年に亘り我が国における反原発の中心的役割を果たしてきた「原子力資料情報室」の共同代表のひとり。

原子力資料情報室設立の中心メンバー高木仁三郎の著作には、明快で鋭いロジックに感銘を受けたものであるが、現共同代表の西尾獏については、その名を見かけることはあっても、著作に触れたことはなかった。

本書を通じ、現在の反原発運動の流れのひとつに触れることができるのではと思い読んでみることにした。

一読した印象を述べると、私自身が原子力関連研究所に長年勤務していたにもかかわらず、本書を通じ、いままで知らない原子力業界の動きが数多くあったことに気付かされた、というところか。 (続きを読む)