気になったニュース: フランスとイスラム諸国の対立激化!!

October 29, 2020 – 11:22 am

今月16日、パリ近郊でイスラム過激思想に感化された男により中学校の男性教師が首を切断された事件が発生した。

この事件への対応をめぐり、フランスとイスラム諸国との対立が激化している。

今朝の日経(29日付朝刊)に「イスラム諸国、仏に一斉反発 過激派取り締まり効果で製品撤去の動きも」という記事がでていた。

記事のリード文、以下転載:

マクロン大統領がイスラム過激派への徹底的な取り締まりを打ち出したフランスに対し、イスラム諸国が一斉に反発している。湾岸アラブ諸国の一部やトルコでフランス製品のボイコットを呼びかける声が広がる。テロ対策や言論の自由を重視する欧州と、イスラム教の教義を重んじるイスラム諸国の溝が浮き彫りになった。


フランス政権のイスラム過激派思想対策は次のようなもの(日経記事中の表から)

  • 家庭など学校外での義務教育実施を禁止
  • 問題のある宗教団体を解散しやすく
  • モスクの資金源の監督強化
  • 宗教指導者イマームの国内養成
  • 警察当局が問題のある地方自治体の判断を監視

今回の首切断事件、5年前の仏週刊誌シャルリエブドがイスラム教預言者ムハンマドの風刺画掲載を端緒とするもの。当時、イスラム過激派によるテロ行為に対しフランス国内でシャルリエブドを支持する大規模なデモが発生していた。

この事件で、「言論の自由」を守るべきか、ムハンマドを風刺する行為がイスラム教信者に対するヘート行為にあたるとして非難すべきものか、という議論があったが、フランス国内では「言論の自由」を守ることが大部分を占めていた。

今回の首切断事件は被害者の中学校教師が「言論の自由」について議論する教材として風刺画を用いたことが引金になったといわれる。

私は、40年近く前にパリに住んでいたことがあるが、当時からの友人から ”Je suis Charlie”というスローガンを書いたメールを受け取ったこともある。フランスという国、その成り立ちからいって「自由」、「言論の自由」を大切にする国家である。また、宗教的にはカトリックの思想がマジョリティだ。

イスラム過激派とイスラム教を分けて議論すべきという話を聞くが、ヨーロッパの歴史にイスラム教とキリスト教との長い闘いがあった事実を合わせて考えるとフランスがイスラム諸国に対し一歩も引くことはないことは容易に理解できる。

マクロンは「イスラムの過激思想が仏法制より優先するとの考え方を『分離主義』と呼び、取り締まりをつ読めている」というが、キリスト教にしろ、イスラム教にしろ、宗教というものは基本として部外者からみると全て「過激思想」といえるものだ。

「言論の自由」を守り、「イスラム過激思想」に対し強い態度で臨むフランスを強く支持したい。
  


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