海外旅行の外貨両替 外貨預金の活用が便利
December 19, 2012 – 10:23 am暮れから新年にかけて3週間程度のヨーロッパ旅行を予定している。海外旅行する際に必ず考えなければならない事のひとつに外貨両替をどうするかということがある。
買い物全てをクレジットカードですませればいいのだが、なにがしかの現地通貨は必要になる。日本円の現金を持っていれば旅行先で両替することはできるが、場合によってはかなりの手数料を支払わされる。渡航前に低コストで外貨両替をしておくのがよい。
いろいろ調べた結果、外貨両替には、外貨預金を活用するのが便利なことに気付いた。実際、今回、外貨預金を活用して旅行用のユーロを調達した。今回の経験で私なりに理解したことをメモしておいた。
外貨預金口座: まず外貨預金口座を開設しなければならない。口座を開設するにあたっては、その外貨預金口座から、直接、外貨現金を引き出すこと、外貨出金が可能なものを選ぶ。
東京三菱UFJ銀行あるいは三井住友銀行などの外貨預金口座では、口座から外貨現金を引き出すことができる。これに対し、新生銀行のように外貨預金口座から外貨現金を直接には引き出すことができない銀行もある。注意が必要だ。
外貨預金口座の開設は各々の銀行が運営しているインターネットバンキング経由で行うのがよい。インターネットバンキングで取引可能な預金口座を持っていると、そのアカウントのもとで外貨預金口座を簡単に開設することができ、日本円の普通預金口座と希望する通貨の外貨預金口座との間での通貨の両替を行うことができる。また、後述するように、インターネットバンキングでの取引は、窓口でのそれに比べ為替手数料がかなり安くなる。お勧めだ。
為替手数料: 日本円から外貨あるいは外貨から日本円への両替には為替手数料がかかる。最近では銀行の窓口に、TTBとかTTSとか書いたレートが表示されているのに気付くだろう。ここで表示されているレート、ニュースなどで報道される市場のレートに売り買いのためのコストを加えた、もしくは引いたものになっている。
TTB(Telegraphic Transfer Buying)は銀行など金融業者が顧客から外貨を買う際のレート、そしてTTS(Telegraphic Transfer Selling)は、逆に、銀行が顧客に外貨を売る際のレートになる。このTTBとかTTSは、銀行、金融機関によって異なる。また、同時に、同じ金融機関でも、窓口での取引の場合とインターネット経由の取引とで、異なったレートが適用される。
このあたりについて、具体的に、東京三菱UFJ銀行の例でみてみよう。
12月13日ごろ市場の為替レートが対米ドルで82.55円/US$、対ユーロで107.37円/EUR(Reuters為替レートを参照)だった。
この時点での東京三菱UFJでのTTB、TTSをみると、以下のようになっていた。
インターネット経由 窓口・電話取引 1米ドル 1ユーロ 1米ドル 1ユーロ TTB 82.32円 107.17円 83.32円 105.87円 TTS 82.82円 107.67円 81.32円 108.87円
ここでわかるように、取引がインターネット経由の場合には、対US$で市場レートに為替手数料25銭を引いたものあるいは差し引いたものが、夫々、TTB、TTSになっている。一方、窓口、電話取引の際には、1円の為替手数料を要する。
対EURの場合には、為替手数料は、インターネット経由、窓口・電話経由のそれぞれの取引形態についてそれぞれ、一通貨あたり25銭、1円50銭になっている。
普通預金の口座にある日本円からUS$建てあるいはEUR建ての外貨預金口座に外貨ベースで振り込む際には、ここで示しているTTBが適用される。逆に外貨預金口座から普通預金口座への日本円の振り込みはTTSが適用されることになる。
外貨預金口座から現金を引き下ろす: 外貨預金口座からの現金の引き下ろしは、通常、口座を開いている金融機関の窓口でできる。
インターネット経由で外貨預金口座を開設した場合には、インターネットバンキングのアカウントに対応する預金口座に登録している印鑑と、外貨預金口座の口座番号(通貨ごとに異なる口座番号が与えられる)を窓口で提示すれば、引き出すことができる。
外貨預金口座から外貨現金の引きおろしにおいては、単位通貨あたりの手数料が必要になる。手数料は金融機関で異なるようだ。私が口座を開設している東京三菱UFJの場合には、次のようになっている:
外貨預金に対し外貨現金を預け入れ・引き出す際の手数料は、東京三菱UFJ銀行においては、これを書いた時点では、以下のようになっていた(正確には、銀行のHPを参照してほしい)。
1米ドル 1ユーロ 1英ポンド 1スイスフラン 預け入れ 2円 2円50銭 8円 4円 引き出し 1円80銭 2円50銭 8円 4円
想像していたより簡単に外貨両替をできた。注意したいことは、日本円から米ドルは、ほとんどすべての金融機関の本支店で両替えすることができるが、ユーロなどその他の通貨は、限られた店舗以外では取り扱われていないこと。
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