気になったニュース: フランスの政治の行く末は?

June 22, 2024 – 11:14 am

欧州議会選挙でフランスの「国民連合(RN)」が勝利したことを受けて、マクロンが国民議会(下院)を解散し、30日には初回投開票が行われる。このマクロンの冒険主義的な「決断」は「カミカゼ・マクロン」などと揶揄されるような自殺的行為との評論もある。

日経電子版(6/21 19:39配信)に「仏下院選、極右・左派に支持二分、中道与党は議席激減か」と題する記事がでており、ここに現在のフランスの下院選挙の現状が詳しく紹介されている。フランスの状況を知るうえで参考になる。

日経記事のリード文を以下に転載:

30日に初回投開票のフランスの国民議会選(下院、定数577)で、マクロン大統領が率いる中道の与党連合の議席が激減する可能性が出てきた。年金改革などへの不満で有権者の支持が極右と左派に流れた。解散総選挙に踏み切ったマクロン氏の賭けの成否は不透明だ。


今回の下院選挙、国民連合(RN)が多数派を占めるということに加えて、メランション率いる「不服従のフランス」、社会党などからなる左派が、「新人民戦線(Nouvou Front Populair)」として大同団結することに成功したことが重大だ。

これにより、現政権の与党連合は、国民連合(RN)と新人民戦線(NFP)のはざまで沈没してしまうという図式になっている。

右図は、上述の日経記事に掲載されていた勢力の変化予想図だ。与党連合が沈没してしまう状況がよく示されている。

フランスの下院選挙は、初回の結果を受けて、二回目に決戦投票をする仕組みになっている。現在の情勢では、初回投票で、国民連合と左派連合(新人民戦線)が残るのはほぼ確実だ。2回目の投票で、私の予想では、左派連合(人民戦線)が勝利することになってしまうだろう。

フランスの政情は一気に混迷する。この混乱が他のヨーロッパ諸国に広がることも予想される。目を離すことはできない。
 


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