日本の主要商社が赤字になったって!

March 26, 2016 – 12:54 pm

3月25日のTBS森本毅郎スタンバイで三菱商事が赤字転落というニュースをながしていた。

ニュースの内容は以下:

三菱商事は、今年3月期の連結の業績予想で、これまでの3,000億円の黒字予想を1,500億円の最終赤字に転落する見通しを発表しました。三菱商事が最終赤字となるのは創業以来初めてです。これは資源を大量に消費してきた中国の経済成長が鈍りエネルギーや金属の国際価格が大幅に下落した影響によるものです。大手商社では、三井物産も今年三月期の純損益が創業以来初の赤字に転落するという見通しを発表しています。


4年前に、このブログで「日本の商社、随分、元気なんだ!」なんて記事を書いたことがある。「久しぶりに聞く『明るい』ニュース」なんて感心している。

一転、今度は赤字転落のニュース。しかも三菱商事と三井物産という2大商社が揃って赤字転落というのは、素人ながら、驚いてしまう。4年前の記事では、同じラジオ番組のコメンテータ、伊藤洋一(住信基礎研究所)さんの解説に感心しながら、日本の行く末、結構明るいんじゃないかなんて考えていたのだから、なおさらだ。

今回の赤字転落、伊藤洋一さんはどのような解説をしてるのか。興味深く思い、聞いてみることにした。

やはり、きちんと解説されていた。今回は、次のような解説:

・・三菱商事が物産を先んじるかたちで資源に傾注してきました。ブルネイとか、あそこらへんのが非常に大きかったわけですけども、であるが故に三菱商事のここ十年くらいの収益というのは非常に安定していて優良モデルだと、こう言われてきたわけですね。
ところが、予想外に原油価格が落ちたと、価格が落ちると、そこに投資していた設備とかの価値も下がりますよね。減損処理をしなくてはならないということもありますから、それによって決算がマイナスになってしまった。
日本の商社全部がそうではなくて、例えば、住友商事や丸紅は黒字を維持していますし、一番注目されるのは伊藤忠商事なんですね。もう、これ、財閥系にはかなわんと、2013年に、非資源No.1というのを掲げて食料や繊維を強化してきたわけですね。資源がこういうことになったので、俄然、伊藤忠の業績が注目されるかたちになった。(昨日は)一瞬、伊藤忠の株価の時価総額が三井物産を上回ったんです。一瞬なんですけどね、その後は、物産が盛り返したんだけども。
ま、そのくらい同じ商社といわれるもののなかでも、流れに流されちゃったところと、そうじゃなくて、うまくところがある。
ま、こういう時代の変化のなかでね、あるものなのですけど、物産と商事がそろって赤というのは、本当にびっくりしました。長年、経済とつきあっていますけどね。赤がにあわない会社ですねふたつともね。しっかりした連中が会社をやっていて、ぼくもつきあいあるけど、物産と商事は大丈夫だと思っていたけども、ま、その分ほど資源の価格の下落というのは大きかったということですよね。

率直に驚いた表現になっている。いつもは切れ味の良いコメントをする伊藤洋一さんが「驚きました」というところにとどまっているというのは、世の動き、有能な専門家でも予測不能な状態になっているということなのかも知れない。

伊藤さんが驚いたんだから、私のような素人、経済の予測なんてできるわけないな、って思った次第。

それにしても、世の中、中国に振り回されているな!


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