気になったニュース: 東証のシステム障害で終日売買停止
October 2, 2020 – 10:47 am昨日(10月1日)、東京証券取引所のシステム障害で終日売買停止になった。
投資家でもない私にとっては終日売買停止といっても直接的な影響を感じることはない。そうはいうものの、世の中全体からみると、大変なことが起きたくらいは理解できる。確かに大きな事件だ。
午後4時半ころから、今回のシステム障害について東証の記者会見がネット配信された。役1時間半くらいの会見内容を、最初から終わりまで通して視聴した。素人ながら、今回発生した事態、それなりに理解できたようには思う。
思いつくまま今回の事態についてかきなぐりメモを残しておいた。
この会見でのやりとりについての私の印象は、説明をする東証幹部の「シャープ」な応答に感心したといったところか。発生した障害自体についてはおそまつなものと感じたが、大きななシステムで発生した事態について、障害の内容からはじまり、証券金融取引業界全体に及ぶ影響まで滞ることなく説明するのには正直感心した。
さて、今回の障害内容について日経の記事を、以下、抜粋転載しておいた:
東証によると、2010年に導入した高速取引システム「アローヘッド」では、銘柄名やその日の基準値段など基本的な情報を格納しているディスクが2つあり、「共有ディスク装置」と呼ばれる。今回は午前7時4分に1号機のディスクの故障を検知。通常は、1号機と同じ情報を書き込んでいる2号機に自動的に切り替わるが、バックアップがうまくいかなかった。
(「東証売買停止、バックアップに不備 メモリー故障が発端」より関連部抜粋)
なんのことはない。ディスク装置に故障が発生したのでバックアップ用の装置に切り替えようとしたのだが、切り替えが意図していたようにはできなかったということ。システムの設計、テストがきちんと行われていれば起きることはないような「初歩的」な障害ではないかと推察する。
この高速取引システム「アローヘッド」の全製品は富士通から納入されたものという。こうした初歩的な障害をおこしたシステム納入者の富士通の責任は重大だ。個人的には、富士通という会社については、あまりいい印象は持っていない。大規模システムをとってくる「営業部隊」の乱暴さが印象としてあるだけで、技術的なレベルは疑問というのが正直なとこ。
記者会見では、東証社長は「責任は全て東証、富士通の責任は問わない」としていたが、システム導入時の契約にもよるが富士通の「瑕疵担保責任」というのはどうなるのか?大いに疑問を感じるところだ。
今回の事件を通じて、日本の情報処理技術のレベルの低さが露呈したようで心配になってしまう。
それにしても、富士通という会社、こんなんでいのかな?というのが正直な感想。