日米欧の財政・経常収支の状況
May 17, 2010 – 12:10 pm2,3日前の朝日に「日米欧の財政・経常収支の状況」と題して、日米欧の各国のGDPあたりの財政収支と経常収支をプロットした図がでていた。素人ながら、ギリシャ財政危機、日本の財政赤字を考えるうえで、興味深い図と感じた。メモしておいた。
ギリシャの財政危機状況: この図をみると、財政危機のギリシャの状態が悪いのが良く分かる。4月30日付けの日経の社説には、このギリシャの状態について「市場での信用リスク取引からはじいたギリシャの5年以内のデフォルト(債務不履行)の確率は今や50%」との表現がでていた。50%の確率で、ギリシャの国債が紙くずとなるというのだから、大変なことだ。
危機はヨーロッパ全体に?: このギリシャの危機、ヨーロッパ各国に拡大しているようだ。OECDグリア事務総長は、「ギリシャ危機を感染力が強く、致死率の高いエボラ出血熱に例え『欧州諸国は既に感染して』おり、『足を切断しなければならない』ほどの痛手を負う可能性がある」と発言しているという。(毎日JP(5/2))
これを受けて、ユーロは対ドル、対円でどんどん下がっている。現在(5月17日、朝)、1ユーロ113円70銭となり、一昨年のリーマンショックのときの117円より安くなってしまった。ヨーロッパの行く末が心配されるところだ。
冒頭にあげた財政・経常収支の図から、ヨーロッパの経済、結局のところ、ドイツが(フランスとともに)支えているようだ。今後、どうなるか、注意深く見ていかねばならない。
日本の財政赤字: ギリシャの財政危機で心配になるのが我が国の状態。冒頭に挙げた図からみると、財政赤字でありながら経常収支は黒字で、このあたりが国債が高どまり(利息は低い)している理由になっているようだ。
しかし、我が国の状況、昨年(09年)度決算でついに国と地方が『債務超過』におちいってしまったとのことだ。「税収不足を補うための国債の大量発行や特別会計にある『埋蔵金』の取り崩しがついているため『債務超過』になってしまった(朝日5/13朝刊)」というのだ。
私、素人で、良く分からないが、政府は破産状態にあるのだが、なんとか経常収支が黒字でしのいでいるというのが現状なのだろう。行き着くところは、「スーパーインフレ」か「大増税」ということになるのだろう。
子供手当てなど、能天気なバラマキ路線などをやっているときではない、と思うのは私ひとりか?
考えれば、考えるほど、暗い気分になってしまう。
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