4度目のe-TAX(その3:確定申告書の作成・送信編)

February 13, 2010 – 5:17 pm

前回、前々回で、やっと、公的個人認証サービスに接続可能になったことを書いた。あとは、確定申告書を作成し、国税庁にデータを送信するだけだ。申告書の作成は、意外に、スムーズに終えることができた。しかし、このデータを送信する際に、またまた、トラブルにみまわれた。今回は、直面したトラブルを中心に書く。少しは、国税庁のe-Tax担当者に参考になればいいのだが、なんて思いながら書かせてもらった。

確定申告書の作成: 確定申告書の作成は実にスムーズに進めることができた。難点といえば、前に書いたことがあるが(ここ)、ユーザー・インタフェースの貧困さ。4度目にもなると、どんな貧困なユーザー・インタフェースでも使いこなせるということか、なんて馬鹿なことも考えてしまう。

昨年と比べ、申告書作成画面に若干の変更はあったようだ。確か、分離課税分が、別扱いになっているように思う(正確なところは記憶にない)。e-Taxの担当者もいろいろ工夫をしているあとは伺える。

ともかく、確定申告書の作成は終了した。いよいよ、これを国税庁・税務署に送信する。

エラーコードHJS0436E: 全てのデータを整えて、いよいよ、これを国税庁に送信しようと「送信ボタン」を押すと、次のようなエラーコードHJS0436Eが表示された。このエラーコードの説明をみると、以下のようになっている:

「初期登録」画面や「申告書送信」画面を複数起動している場合に表示されます。
メッセージが表示された画面(操作した画面)に応じて次の操作をお願いします。

1.「申告書送信」画面でメッセージが表示された場合
 画面右下の「戻る」ボタンをクリックして「送信準備(利用者識別番号等の入力)画面に戻り、データの保存をします。
 次に不要な画面を閉じて、操作を再開してください。
2.「初期登録」画面で表示された場合
 不要な画面を閉じて、もう一度はじめから操作をしてください

この説明に従うと、このエラーは「『申告書送信』画面が複数起動されている場合」に発生するという。そして、「不要な画面を閉じて、操作を再開」すれば良いということになっている。ところが、不思議なことに、「申告書送信」画面はひとつしか開かれておらず、このエラーコードに対するインストラクションでは対応できない。

しょうがないので、入力したデータを保存し、最初からやり直してみた。やはり、同じエラーコードが発生して、送信作業が行えない。万事窮す。どうやらセキュリティを保つために、相当複雑な手続きになっているらしいと想像。

いろいろ考えてみると、セッション情報とかクッキーとかがe-TAXシステム側が想定したものと異なるものになっているに違いないと思う。こうなると、セッション情報とかクッキーが無効になるまで時間を置いて再度トライする以外に方法はないのでは、と考えた。

ということで、時間を置いて(30分くらい間をおいたと思う)、再度トライしてみた。「予想通り」、申告書が送信された。それにしても、なんとも複雑なシステムだ。

電子証明書を更新すると、e-Taxシステムへの登録をやりなおさねばならない: やっとの思いで申告書を送信したのはいいが、「電子証明書が登録されているものと異なります」というメッセージがでて送信した申告書を受け付けてくれないではないか。

電子証明書を更新すると、e-TAXへの電子証明書の再登録が必要ということらしい。あらためて、e-TAXのサイトを調べてみると、以下のような記述があった

電子証明書の更新後は電子証明書の再登録が必要です!
電子証明書の有効期限が切れた場合や引越しなどにより電子証明書の更新を行ったかたは、更新した電子証明書をe-Taxに再度登録する必要があります。
確定申告書等作成コーナーをご利用になる場合は、作成コーナートップページの「申告書の作成を開始」ボタンから操作を始めると、電子証明書の再登録とともに所得税の確定申告書なども作成できますので、便利です。

となっており、「確定申告書コーナー操作の手引き 電子証明書の再登録編」なるPDFファイルがおかれている。この手引きをみると、確かに、電子証明書を再登録するボタンがあるにはある。

なんとも、複雑なシステムではないか。3年おきに電子証明書が更新されるたびに、e-Taxに登録をしなおさねばならないということのようだ。

やっとの思いで確定申告を終えた: 電子署名書を登録しなおし、あらためて確定申告書を送信。なんとか、全ての作業を終了することはできた。しかし、なんとも複雑怪奇なシステムではないかとの感想だ。

実は、電子証明書を登録しなおした後、再び、「エラーコードHJS0436E」が発生。時間をおきながら申告書の送信を何回も試している。実に、大変な作業を強いられた。

特に、エラーコードHJS0436Eに関わる問題は、システム上のなんらかのバグではないかと疑ってしまう。もちろん、インストラクションを詳細に読まないで、いろいろ間違った操作を行なった可能性はなくはない。そうだとしても、これだけ使いにくいシステムは珍しいのではないかとおもってしまった。

「使って実感 ネット申告 e-Tax」なんてキャンペーンの台詞がしらじらしく感じてしまった、というのが私の実感。今年も、いままでで同じく、e-Taxシステムに振り回されてしまった。


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