Archive for the ‘読書・読後感’ Category
Thursday, July 19th, 2018
近所の公立図書館で本書を見かけ、読んでみた。
本書は、3年前(2014年3月)出版の「考証 福島原子力事故」の増補改訂版だ。この初版本も同じ図書館で貸出し読んだことがある。今回、増補・改訂版ということで、改めて読んでみた。
本書の著者である石川迪夫とは、私が原子力業界で仕事をしていたこともあり、少しではあるが面識はある。面識があるといっても、遥か高い位置にあった著者に多少の思い出があるということにすぎない。その当時と変わらず自信に満ちた著者の「主張」に接し昔を思い出した。
著者の立場は、福島第一の事故後も、以前と変わらず原子力を強力に推進しようとするものだ。私の反原子力の立場とは相いれない。本書の全編を通じ、「原子力界重鎮」としての著者の主張は、私のような反原子力の立場をとるものを説き伏そうとする「凄み」を感じさせる。 (続きを読む)
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Saturday, June 16th, 2018
もうひと月以上前の日経(5月12日付朝刊)読書欄で本書の書評を見かけ、読んでみることにした。
上下2巻で本文だけでも約400ページの「大作」。やっと読み終えたところだ。
読んだ、ということだけでも記録しておかねばということで、この記事を書いておいた。 (続きを読む)
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本書の著者、鈴木達治郎は、福島第一原発事故発生時に原子力委員会の委員長代理の職にあった。日本の原子力政策推進の司令塔ともいえる立場だ。
事故から7年経過した今、こうした責任ある立場にあった著者が、事故後の福島そして日本の原子力産業の動向をどのような思いで見ているのかを知ることができればと思っていた。このことが、私が本書を手にした動機のひとつだ。
本書を一読した印象を述べると、本書から、原子力をめぐる動向に対する筆者の苛立ちともいえる思いは伝わってくる。しかし、残念ながら、原子力産業に対する筆者の立ち位置がそう明確ではないと感じてしまう。福島事故後の日本の原子力業界の迷走が、そのまま著者自身の困惑を表しているような印象だ。 (続きを読む)
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Tuesday, April 24th, 2018
本書は近所の公立図書館で借りた「東芝問題」を扱った本の2冊目。
まず、読後感。やはりプロのジャーナリストの書いたもの、説得力がある。同じ東芝問題を扱っているのであるが、前エントリーの「なぜ東芝は・・・」とは異なるトーンとの印象だ。
「本書は、主に『文藝春秋』、『週刊文春』、『文春オンライン』で書いた東芝関連の記事をベースに、大幅に加筆修正したもの(p.280)」と本書の「おわり」に記されている。本書の発行がほぼ1年前の2017年6月30日だから、現在進行形の東芝転落劇をリアルタイムなルポとして読める。
以下、一読して印象深く思った部分を中心にメモしておいた。 (続きを読む)
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Thursday, April 19th, 2018
近所の公立図書館で「東芝問題」を扱った本を2冊借りてきた。本書は、そのうちの1冊だ。
読後感を述べるとするなら、物語としてはなかなか面白いな、といったところだ。ただ、本書の構成とか、その主張するところには、多少、違和感をおぼえた。
本書を読み終えたところで、本書の印象を簡単にメモしておくことにした。 (続きを読む)
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