原電・東海第二発電所の状況説明会に行ってみた

April 26, 2019 – 11:10 am

日本原電・東海第二発電所の状況説明会(4月26日開催)に行ってきた。

この原子力発電所、8年前の東電・福島第一原子力発電所の事故以来、停止状態にある。この原子力発電所の再稼働については議論のあるところではあるが、昨年暮れには、原子力規制員会により、再稼働そして20年間の運転期間延長計画が認められたという。

今回の状況説明会は、原子力規制委員会から原電の計画が認められたところで、日本原電による周辺住民に対する当該原子力発電所の状況説明を意図したもののようだ。規制委員会から計画を認めらえたので、いよいよ具体的に原子炉再稼働に必要な工事を進めるので、それにさきだち、周辺住民に対して現状説明をするという位置づけだ。

我が家は、この原子力発電所から直線距離で2.5Kmの位置にある。ひとたび事故が発生することになると、最も影響の大きな場所にあり、当然のことながら、個人的な関心は高い。

この記事では、説明会に対する私のちょっとした印象について記しておいた。また、説明会の会場で配布された説明用飼料をPDF化したので添付しておいた。

説明会に対する印象、そしてちょっとした感想
この種の説明会にでかけたのは、今回が初めてだ。

印象を一言でいうなら、再稼働に向けたひとつのセレモニーという感じ。緊張した面持ちの日本原電の幹部が、「住民のみなさまにご説明をいたします」と低姿勢であいさつをしたということにつきるような感じを受けた。

説明会の性格のためということとは思うが、反対派の説明会妨害行為といったものにかなり神経が使われているような印象を受けた。「ご来場の皆様へのお願い」と題するちらしが配られた。そのなかに

個人情報保護の観点から会場内での録音や写真撮影および動画撮影は、主催者挨拶と説明のみとさせていただきます。質疑応答時はご遠慮ください。なお、広報誌ならびに記録のため主催者側で撮影をさせていただきますが、撮影した目的以外には使用いたしません。

なんて文面があった。この文の意図はよくわからない。なにか不測の事態がおきることを警戒した神経質な対応では、との印象を受けるだけだ。

さて、私の感想だ。

説明会を通じて、原電の低姿勢と再稼働に向けての「必死」さは伝わってきたが、本当に再稼働が可能なのかどうか、よく分からないというのが正直なところだ。

テクニカルな議論をいくら重ねても、福島第一の事故を経験した今、我々住民を納得させることはできない、というのが正直なところだ。

事故を免れた福島第二は廃炉ということになったという。福島第二は廃炉にせざるを得ないが、東海第二は再稼働は可能なのか?一体、ふたつの原子力発電所は、何が違うというのか。違いはただ一つ、原子力に対する福島県の住民感情を考慮すると、とても再稼働はできないが、茨城県民は、説き伏せることはできそうだ、ということくらいではないのか。

再稼働に向けた原電の諸措置についてみると、福島第一事故以前にとられていたものとそう大きな違いは感じられない。違いといえば、「津波、自然災害に対する対応を強化しました」という程度ではないのか。「過酷事故の発生も考慮してます」というような話もあるが、過酷事故発生時に周辺に影響を与えないような措置は現実的ではない。机上の空論でしかないというのが私の感想だ。

説明会で配布された資料:をPDF化し、以下に掲げておいた。

原電説明会(2019-4-24)配布資料

  
  


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