安定ヨウ素剤配布-東海第2は再稼働決定??
September 1, 2015 – 10:47 am日経(9月1日付朝刊、北関東版)に、「茨城県 東海原発5キロ圏内で 安定ヨウ素剤事前配布」との記事がでていた。我が家も配布の対象になる。
しかし、だ。東海第2の再稼働はまだ決定してない。にもかかわらず、茨城県は、再稼働に向け、着々と準備をしているようだ。茨城県の見識を疑う。
この日経記事のリード文を以下転載:
茨城県は8月31日、日本原子力発電の東海第2原子力発電所から5キロメートル圏内の住民に対して、事故が起きた際に服用する安定ヨウ素剤を事前配布すると発表した。まず10月から東海村の約3万8000人、那珂市の約1100人に配り、・・。
さらに、配布準備について、
配布に当たっては地元医師会や薬剤師会の協力を得ながら服用に関する約30分の説明会を数回実施。これまでにかかった病気や薬の服用状況を確認したうえで後日配布する。
となっている。
東海第2原発は再稼働?:
東海第2を所有する日本原子力発電は5月20日に、再稼働に向けた安全審査を原子力委員会に申請している。はたして、再稼働してもいい代物か?
この原子力発電所、運転開始から38年が経過しており、規制委に再稼働を申請した原子力発電所で最も古い。安全審査申請から審査が終了するまでに廃炉の目安になる40年が経過するだろう。常識的に考えて廃炉とすべきものだ。
それに、緊急時に防護措置を準備する区域(UPZ:Urgent Protective Action Planning Zone)とされる区域、原子炉から半径30キロメートル以内には、ほぼ100万人が居住しており、国内の原発では最も多い。こんなところで、住民に避難を求めることは、現実的ではない。そもそも、避難計画を作るなんてことはできるわけはない。
さらに、もうひとつ、この原子力発電所は、首都東京におよそ100キロメートルしかない。こんなところにある原子力発電所を再稼働させようというのは正気のさたではない。福島第一事故を経験した今、東海第2は廃炉にすること以外には選択肢はない。
再稼働への道のり不透明でもヨウ素剤配布?:
上述したように、だれが考えても、東海第2原発を再稼働することは不可能だ。
そんな状況のなかで、事故対策用のヨウ素剤の配布を、この10月から実施するとするのはどういうことなのか?茨城県は東海第2再稼働に向けて「はずみ」をつけようとしているのか?
茨城県の見識を疑う。
災害に備えて、早期に準備することは大切だ。
しかし、だ。原発事故は、いつ発生するともわからない自然災害とは異なるはずだ。この原発を再稼働させなければ放射性ヨウ素による被ばくは起きない。この被ばくを避けるためには、まず、東海第2原発を稼働させないことにつきる。
東海第2原発再稼働は許さない。
当面、安定ヨウ素剤の受け取りは拒否、だな。
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