がん湯治で有名な玉川温泉でなだれ!

February 3, 2012 – 12:30 am

昨日から今日にかけてのトップニュースは例年にない大雪のニュースだろう。なかでも、この大雪で岩盤浴で有名な玉川温泉で大規模ななだれが発生し3人のかたが亡くなったという話しは痛々しい話しだ。
この玉川温泉の岩盤浴、がん患者の間では、有名だ。私ががん治療のために入院していた際、病室が同じだった患者さんから、ここに湯治に行ったという話しを聞いたことがある。

私の聞いていたうわさ話: 私が入院中に聞いた話のなかに、「秋田県には、ガンに効く温泉があり、そこでは、むしろにくるまって横になり治療するんだ。ドリフターズのリーダー、いかりや長介さんも治療に行ったことがあるよ」というのがあった。なんとも不思議な話しがあるものだと思っていた。

この話をしてくれた患者さんも、自ら、この温泉地に行ったということだった。この話しを聞いたときには、なんとも不思議な話しだなあと感じるだけで、イメージがわかなかった。今回のなだれ騒ぎでテレビに映される岩盤浴の様子をみて、はじめて、なるほどこういう感じで皆さんが「がん治療」をされていたんだ、ということを理解することができた。

テントというか、全くの簡易小屋のなかに横たわって岩盤浴する人々のすがたには、なにか「がん患者」のみなさんの祈りにも似たものを感じさせた。

温泉の効用が本当にあるのかどうかは、私には、わからない。しかし、ニュースのなかの患者さんの話を聞いていると、温泉の効用そのものというより、この岩盤浴の地における「患者さん同士の連帯感」の存在というものを感じる。この地で、ガンという難病を抱えたものしか分からない思いを共有することができるということが、病気に立ち向かう勇気を生むものであったのかもしれない。この気持ち、私もひとりのガン患者として理解できるように思う。

こうした思い、願いを持って、この地を訪れ、湯治されていたかたがたが亡くなったことは誠に残念なことだと感じた。

心からお悔やみもうしあげます。


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