選挙公報が届かない!

August 28, 2009 – 1:41 pm

衆議院選挙が2日後に迫ってきた。今回は、「政権選択の歴史的選挙だ」とのことだ。明日にでも、不在者投票にでかけねば、と思っていた。しかし、どういうわけか、我が家には、選挙公報がいまだに届いていない。どうやら、前のエントリーに書いたように、我が家は新聞を定期購読してないからのようだ。新聞を定期購読するのは、「国民の義務」なのか?

新聞を購読しないと選挙公報が届かない: これまで選挙があるたびに、必ず届いていた選挙公報が、未だ、届いてない。不思議に思って、「選挙公報」をキーにGoogleで検索してみた。理由を書いた記事があった。「新聞をとらないと選挙公報が届かない!これは時代遅れのシステムだ」というJCASTニュースだ。

この記事では、次のように書いてある:

 選挙公報とは、候補者の写真やプロフィール、公約が掲載されている文書で、選挙管理委員会が発行する。すべての候補者の情報を一覧できるので、ふだん選挙のことを強く意識していない有権者には便利な情報源といえる。

 選挙公報は、公職選挙法にしたがって各地域の選管が配布する。ただ、選管の職員が直接配るのは現実的でないため、「新聞折込」で配達されるのが一般的だった。そのせいで新聞をとっていないと、選挙公報も受け取れないというわけだ。

この記事によると、地方自治体によって、新聞の折込みというかたちで配布するところと、全戸配布をするところがあるようだ。いまではむしろ「全戸配布」のほうが主流だという。

我が家のように新聞を定期購読していないと、選挙公報が届かない地域があるようだ。そういう地域に、我が家は位置しているということになる。

選挙の公示以降、情報が極端に少なくなった。 2週間くらい前に今回の選挙が公示された。公示以前にはラウドスピーカーで走り回っていた選挙カーが、公示されて以降は、少なくなったような気がする。テレビの選挙報道でも、公示前にやかましいほどやっていた政策論争なるものも、少なくなったように感じる。

こうした状態、私の気のせいなのだろうか?どうやら、公職選挙法で、いろいろな制限がもうけられているようだ。選挙を「フェア」にやるために、候補者が一定のルールのなかで選挙活動をやらねばならないという仕組みがとられ、その副作用で、肝心な情報が有権者に伝わらなくなってしまったようだ。

確かにテレビとかラジオで政見放送なるものをやっている。候補者の経歴にはじまり、その主張がながれている。それはそれでいいのだけれど、公示前のように、ガンガン論争をやる状態がなければ争点も明らかにならないのではないか?

あげくの果てに、すべての候補者の主張が一覧できる「選挙公報」が届かないということになると、もう判断する材料がなくなってしまう。困ったものだ。

新聞社は私的企業だ。実際に新聞を配布する新聞販売店だって、当然、そうだ。スーパーのチラシが届かないのは理解できる。しかし、「選挙公報」はスーパーのチラシではないはずだ。選挙管理委員会が責任を持って配布するものだ。それを私企業の新聞屋に委託するなんていうのは、おかしな話ではないのだろうか?うがった見方をすれば、国・選管と新聞屋が癒着しているなんて思ってしまう。

JCASTのニュースのなかで、全戸配布しない東京・杉並区の選管のいいわけがでている。「選挙公報を短時間で全戸に配布するのは物理的に無理があるので・・・」というものだ。

本当にそうなのか?私の住む地域では、自治体からのパンフレットとかお知らせというのが数多く届く。貴重な情報もある。例えば、災害発生時の「ハザードマップ」などは、全ての住民が手にしておかねばならないもの、こうしたものは、きちんと届けられている。その気になれば、大切なものだと思うなら、届ける手段はあるはずだ。

その気がないなら、(あってもだが)もっと選挙活動の規制を大幅に緩和すればいいのではないか。むしろ、そのほうが、国民全部が政治を考える機会が増えるというものだ。個別訪問なんていうのはウェルカムだ。日頃思っている疑問を直接候補者、あるいは運動員に直接ぶつけてみたい、と思うのは私だけか?候補者の名前だけを叫び続ける選挙カーより、ずっと意味がある。

こうした選挙活動の制限をしながら、「選挙公報」という国民の数少ない国政参加の情報源を届けようとする努力をしないというのは、どうしたことか?私企業が発行する新聞を購読するのは、国民の義務なのか?なんて思ってしまう。

どうやら、地方自治体の施設に行けば、「選挙公報」が置いてあるらしい。出かけて読まなきゃっいけないな!それにしても、変な話だ。


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