気になったニュース: 高齢者の社会保障負担、金融資産を加味検討??

December 6, 2023 – 11:26 am

日経朝刊(12/6付け)に高齢者にとっては耳の痛い話題、「高齢者の社会保障負担」について報じられていた。いよいよ高齢者の負担増が、本気で、検討の対象になったようだ。

日経記事のリード文を以下に転載:

政府が5日に公表した社会保障改革の工程の素案には、金融資産や所得を加味して高齢者らの負担を検討する項目が盛り込まれた。年金などの収入が少なくても、多額の資産を持つ高齢者に一定の負担をしてもらう考え方だ。工程には医療・介護を中心に幅広い改革案が列挙されたが、現役世代の負担抑制に力不足な点は否めない。

改革工程の狙いは少子化財源の捻出と「給付は高齢者、負担は現役世代」に偏る社会保障の仕組みの是正の2点がある。


この記事には、政府が取り組む内容、抑制可能額について右表のような検討項目が掲げられている。(日経記事から(許可なしで)転載)。

この表であげられている項目は医療・介護にかかわる社会保障全般を網羅したものになっているように感じる。そのなかで、私に影響するのは、「後期高齢者の利用負担の見直し(3割負担の拡大など)」、そしてその下に記されている「その他の案」という部分。

「3割負担の拡大」あたりは、しょうがないと思うのではあるが、「その他の案」として示されたふたつの項目、・金融所得・資産を反映した負担と ・高額療養費制度の自己負担限度額の見直し、は刺激的だ。

まず、金融所得・資産を反映という項目については、具体的にどのような施策がとられるかまではわからないが、高齢者が資産を貯めこんでいるからむしりとるぞというメッセージを感じ、後期高齢者の私たちにとっては、あまり気分がよくない。大部分の高齢者の気分としては、「そんなに貯めこんでいるといわれるほどには、持ってないよ」という声が聞こえてくる。私自身の実感もそうだ。

もっと重要に感じるのは、もうひとつの項目、「高額療養費制度の自己負担額の見直し」だ。これに手を加えられると、まさかのときの保険の役割が否定されてしまうように思う。私自身は、高額医療費制度によって、随分助けていただいたと思っているが、この部分に手をいれられると、民間保険に頼らなければならないような気がしてしまう。

それにしても、生きにくい世の中になってきたような気がする。


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