糖尿病と診断され6カ月が経過
November 25, 2015 – 6:52 pm今年4月はじめに糖尿病と診断され10日間の入院、治療をした。それから半年が経過。今では、糖尿病の症状はなくなり、むしろ、以前より健康になったように思う。
昨年(2014年)そして今年の2年間の血液検査の推移をもとに、糖尿病の発症から復帰までの経緯を振り返ってみた。
この2年間の血液検査結果:
昨年と今年、2年間に私が受けた血液検査の結果を以下に掲げる:
ここで示した血液検査データ表では、血糖値とHb-A1cの値、そして糖尿病の症状と関連を持ちそうなコレステロール、中性脂肪、肝機能に関連するデータを示した。表中、標準値から外れた「異常値」は赤字で示している。また、空欄となっているところは、該当する測定データが存在しないところだ。
表にみられるように、私が糖尿病と診断された今年4月2日の血糖値、Hb-A1cは、各々448(mg/dl)、12.1(%)となっている。因みに、このふたつのデータ項目の標準値は、夫々、60~110、4.6~6.2であり、ここで示した値が著しく異常な値であることが理解できる。この血液検査結果により、糖尿病と診断され、10日間の入院治療が開始されることになった。
その後、半年間で、計7回の血液検査を行ったが、図に見られるように、血糖値、Hb-A1cのいずれも改善し、最後の10月27日の検査においては、(空腹時)血糖値は93、Hb-A1cは5.8と標準(正常)値に回復した。なお、退院後は、特別な薬を服用していない。
血糖値、Hb-A1c以外にも、血液中の脂質に関わるデータ以外についても掲げているが、入院前後からずっと異常な値を示していたものが、直近の10月27日には、全て、標準値内に収まっていることに注目してほしい。なかでも、血液中の中性脂肪(TG)については、4月の入院時の値と比較し著しく低下(5分の1)している。糖尿病の症状とは別に、長年にわたり中性脂肪値がたかどまりしていたのだが、今回の糖尿病治療を通じて、この中性脂肪値が正常値に復帰したことは、うれしいことだった。
糖尿病と脂質異常:
上述したように、血液検査の変化を見ると、血糖値の変化は中性脂肪など血液中の脂質に関わる諸データと関連が深そうだ。血糖値そしてHb-A1cの値が正常値に回復するのに伴い「脂質」に関連するデータも正常になっている。私にとって興味深いことであったので、そのあたりのメカニズムについて私の理解するところをメモしておくことにした(以下に述べるのは、あくまで私がウェブ上の解説をもとに推測したもの、個人的な理解だ)。
糖尿病という病気は、エネルギーとして使われるはずの「ブドウ糖」が余剰になり、血液中に溢れてしまう病気と解説されている。血液中の糖濃度が高くなって、血管が砂糖漬けのような状態になり、「破壊」されてしまうことから、さまざまな病気を併発すると言われている。私の糖尿病治療を担当した医師は「糖尿病は血管の病気です」としていた。
さて、血液中のブドウ糖(血糖)は、我々の脳、筋肉、内臓に運ばれ、それらを維持するためのエネルギーとして消費される。糖がエネルギーと消費される場面で、重要な役割を担うのがインスリンと呼ばれるホルモンである。このインスリン、すい臓で分泌されるのであるが、正常な状態では、血液中のブドウ糖の量が常に一定の幅のなかにあるよう、分泌量を変化させるなどにより、コントロールされている。エネルギーとして消費されなかった余剰の「ブドウ糖」があると、インスリンにより、これは肝臓で脂肪に合成される。
インスリンの分泌量であるとか、その作用が不良になり血糖値のコントロールに失敗してしまうのが、糖尿病という病気であるのだが、このインスリンは、ほかにも、抹消組織の脂肪(中性脂肪)を分解し、遊離脂肪酸として筋肉に送る役割を持っている。インスリンの量が低下し、その作用が不良になると、血液中の中性脂肪が増える。中性脂肪が増えると、余分なコレステロールを回収する善玉コレステロールが減り、悪玉コレステロールが増加するという状態になる。こうした状態は、一般に、「脂質異常」と呼ばれるが、こうした状態になると動脈硬化を引き起こす原因になることが知られている。
前節で示した血液検査データにおいては、血液中の糖濃度が正常値になるのと、中性脂肪(TG)、善玉コレステロール(HDL-C)などの値が正常になっているが、糖尿病の治療により、インスリンの量、作用が正常なものに復帰した効果と考えても良いようだ。
次回に続く:
いろいろ調べてみると、血糖値が448、Hb-A1cが12.1というのは、糖尿病としても、かなりの重症の部類にはいるようだ。
こうした重症な状態から、すくなくとも血液検査の値からは、正常と判定できる状態に復帰するのに、どのような治療を行ったのか、次回は、そのあたりについて、すこし私の経験を述べてみることにする。
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