我が家の放射能除染作業
August 3, 2011 – 3:46 pm ささやかながら我が家でも放射能の除染作業をやった。
除染作業というとおおげさになってしまうが、「梅干し」の天日干しをする2階のベランダの大掃除をやったのだ。
梅干しづくりをはじめて5年になるが、例年と異なるのはなんといっても「福島第一原発の事故」の影響だ。
この事故による「梅干し」の放射能汚染を避けるためにおこなったのが、ベランダの大掃除「除染作業」なのだ。
福島第一事故と食品の汚染: 「福島第一原発の事故」の影響により、各種の食品について放射能汚染をどうするのか問題になっている。市場にでまわる食品については、食品中の放射能濃度などにより規制されるが、個人菜園などについてはなんの規制もない。へたをすると、放射能汚染をした食品を「意識することなく」食べてしまうことになる。
個人で栽培したり製造したりする食品、個人で消費するうちはまだよいが、知り合いにおすそ分けしたものが放射能で汚染してしまっていたら申し訳ない。 というか、取り返しがつかない。
個人で「製造」する食品についても、市場にでまわっている食品とは違ったかたちで十分に注意する必要がある。
梅干作りと放射能汚染: 数年前から我が家では梅干を「製造」している。毎年、50キログラムの梅をつける。出来上がった梅干は、いつもお世話になっているひとに、おすそ分けすることにしている。ま、いってみれば、手製の「お中元」といったところか。(おとどしの梅干づくりについて、「今年も梅干作り」に書いている)
例年どおり、梅干につかう生梅は「紀州産」でJA経由の通販で購入した。少なくとも「紀州産」の梅は放射能汚染の心配をする必要はない。
放射能汚染が心配になるのは、紫蘇(しそ)漬けをするときに使う紫蘇(しそ)の葉の放射能汚染だ。紫蘇(しそ)の葉は、一般に、農家が副業的に栽培しているもので、これの放射能濃度について調査されたという話は聞いたことがない。しかし、私が住む茨城県の環境は、相当程度、放射能に汚染されており、放射能濃度をモニターしていない食品は使用しないというのが正しい判断だ。
というわけで、残念ながら、今回の「梅干」作りでは、紫蘇(しそ)漬けの工程をスキップすることにした。紫蘇(しそ)漬けをしないということで、梅干し特有の鮮やかな赤色は見れないということになる。放射能汚染を避けるためにはやむを得ない措置だ。
次に放射能汚染が問題になる工程は、「天日干し」だ。ここで、放射能を含むホコリなどがまいあがって梅干しに付着してしまったら大変だ。これを避けるためには、「天日干し」をする環境を清浄にすることがなににも増して重要になる。
ベランダの清掃、除染作業: 我が家では、例年、2階のベランダで「天日干し」をしている。庭からのホコリのまいあがりは、2階といことで少しは抑制される。ここで問題になるのは、ベランダにたまっているホコリ、かなりの放射能が含まれている可能性がある。これを取り除くために1日かけてベランダ掃除をおこなった。「我が家の除染作業」といったところだ。
ベランダ掃除の途中の様子を写したのが右の図だ。ベランダの床面のカバーの下は、相当に汚れている。これを丁寧に清掃、除染をした。「除染作業」の対象面積はわずか10平米程度しかないのだが、丸一日の大変な作業になってしまった。
普段やらない作業のためか、足腰が痛くなってしまった。
東日本全体の除染はどうするのだ!: 福島を中心とする東日本は、福島第一事故のおかげで「放射能まみれ」になってしまっている。撒き散らされてしまった放射能の除染に費やされる労力、費用は、我が家のベランダ掃除の比ではない。
日本中の叡智を結集して、「除染作業」を行い、綺麗な東日本をとりもどさなければならない。