Archive for the ‘気になったニュース’ Category



羽田JAL機炎上 – 乗客乗員全員が機体から脱出

Wednesday, January 3rd, 2024

昨日(2日)午後、NHKを見ていると羽田で何かが炎上している画面が映された。しばらくすると画面はJAL機がエンジン部分から炎を出しているのを捉え、続いて飛行機の窓から炎が噴き出し始めているのが確認された。

炎に包まれたJAL機に乗客が乗っているとは信じたくなかったが、これが札幌(新千歳)発羽田行きのJAL516便で400人もの乗客・乗員が乗っていると知らされたときには絶望的な気分になった。飛行機が炎に包まれているなか乗客が無事なわけないと思った。能登半島を震源とする大地震に引き続いく大変な災害。2024年をこのような形で迎えることになるとは思いもよらなかった。

間もなくTV画面上には焼け落ちるJAL機の映像が映りだされた。上掲の写真は、私がTV画面上に見たその状態(写真は日経記事から転載)。

しばらくすると、乗客・乗員が全員無事脱出したとの報。まさに「奇跡」の救出劇。日本航空の乗員の日頃の訓練に裏付けられた乗客の避難誘導には感謝の言葉しかない。

主翼部分が最初に燃えていることから、(あまり詳しくはないが)おそらく中央部分からの避難出口は使えないはずだ。利用可能な避難出口が制限されたなかで、400人もの乗客・乗員が短時間に脱出できたというのは信じられない。本当に奇跡だ。

この脱出劇、航空運輸の世界では、今後、模範的な教材として扱われると想像する。

日本のマスコミ報道では、このあたりが十分に評価されたものになっていないような気がする。この事故を報じているCNNのタイトルのうちのひとつは次のようなもの:

Aviation industry experts say it appears to have been fast reactions of crew that saved hundreds onboard Japan Airlines plane

乗員の適格な対応が乗客全員の命を救った。

大変な新年を迎えた我が国、まだまだ捨てたものではない。
 



気になったニュース: 認知症薬「レカネマブ」保険適用??

Wednesday, December 13th, 2023

日経電子版(12/13配信)に「認知症薬「レカネマブ」保険適用、年298万円見込み」という記事がでていた。

認知症患者、本人、家族にとって「夢の薬」が登場ということでいいニュースと思う。年292万円と高額な薬だが、保険適用ということで、「高額療養費制度」の対象になり、本人の負担はほとんどない。しかし、効能を考えたときに、保健医療の行く末が問題になっているところを考えると、大きな議論の対象になるだろう。

日経記事のリード文を以下、転載:

中央社会保険医療協議会(厚生労働相の諮問機関)は13日、エーザイと米バイオジェンが開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」を保険適用する薬価(薬の公定価格)を承認した。体重が50キロの人の場合、年間費用は298万円になる見込み。

この薬の効能: 認知症が発症しそうな初期段階で使うもので、認知症の発症を遅らせるのに効果があるという。こうした薬の使用を健康保険の適用対象とすることの是非には疑問を持ってしまう。

加えて、この薬の投与による副作用はかなり大きいのではないかと危惧する。あまり詳しくないが、薬の名前の後ろにくっついている「マブ」というのはmonoclonal antibodyの略。使用するのには細心の注意が必要なはず。

 



気になったニュース: 高齢者の社会保障負担、金融資産を加味検討??

Wednesday, December 6th, 2023

日経朝刊(12/6付け)に高齢者にとっては耳の痛い話題、「高齢者の社会保障負担」について報じられていた。いよいよ高齢者の負担増が、本気で、検討の対象になったようだ。

日経記事のリード文を以下に転載:

政府が5日に公表した社会保障改革の工程の素案には、金融資産や所得を加味して高齢者らの負担を検討する項目が盛り込まれた。年金などの収入が少なくても、多額の資産を持つ高齢者に一定の負担をしてもらう考え方だ。工程には医療・介護を中心に幅広い改革案が列挙されたが、現役世代の負担抑制に力不足な点は否めない。

改革工程の狙いは少子化財源の捻出と「給付は高齢者、負担は現役世代」に偏る社会保障の仕組みの是正の2点がある。


この記事には、政府が取り組む内容、抑制可能額について右表のような検討項目が掲げられている。(日経記事から(許可なしで)転載)。

この表であげられている項目は医療・介護にかかわる社会保障全般を網羅したものになっているように感じる。そのなかで、私に影響するのは、「後期高齢者の利用負担の見直し(3割負担の拡大など)」、そしてその下に記されている「その他の案」という部分。

「3割負担の拡大」あたりは、しょうがないと思うのではあるが、「その他の案」として示されたふたつの項目、・金融所得・資産を反映した負担と ・高額療養費制度の自己負担限度額の見直し、は刺激的だ。

まず、金融所得・資産を反映という項目については、具体的にどのような施策がとられるかまではわからないが、高齢者が資産を貯めこんでいるからむしりとるぞというメッセージを感じ、後期高齢者の私たちにとっては、あまり気分がよくない。大部分の高齢者の気分としては、「そんなに貯めこんでいるといわれるほどには、持ってないよ」という声が聞こえてくる。私自身の実感もそうだ。

もっと重要に感じるのは、もうひとつの項目、「高額療養費制度の自己負担額の見直し」だ。これに手を加えられると、まさかのときの保険の役割が否定されてしまうように思う。私自身は、高額医療費制度によって、随分助けていただいたと思っているが、この部分に手をいれられると、民間保険に頼らなければならないような気がしてしまう。

それにしても、生きにくい世の中になってきたような気がする。



ワールドカップ、オリンピックは曲がり角かな?

Monday, December 4th, 2023

日経電子版(12/4 配信)に「ワールドカップ・オリンピック、開催地選定再考を」という記事がでていた。この記事、開催地選びの問題を中心に議論しているが、基本的には、こうしたスポーツ大会を持て囃す時代は過ぎたことを示しているように感じさせる。

記事のリード文を以下、転載:

世界で最も注目されるスポーツ大会の開催地選びは、招致合戦も始まらないうちに決着がついた。2034年に開かれる男子サッカーのワールドカップ(W杯)は、招致に唯一名乗りを上げたサウジアラビアで開催される見通しだ。30年はスペイン、ポルトガル、モロッコによる共同開催が内定している。やはり対立候補はいなかった。

国際スポーツ界では開催地をあらかじめ内々に絞る動きが広がりつつある。国際オリンピック委員会(IOC)が19年に総会で決定した方法だ。

ワールドカップ、オリンピックが肥大化し、「普通の国」にとっては経済的にとても開催できなくなり、カタールやサウジなどの金余りの強権国家しか開催可能でなくなったということのようだ。

そろそろ大会のありかたを抜本的に変えることがよさそうだ。

オリンピックを「常設の開催地」で開くという意見もあるようだ。記事では次のような意見が紹介されている:

(開催費用を抑制するため)無駄な建造物をこれ以上増やさないための解決策として、ジンバリスト氏は必要な施設を全て備えた場所を開催地に固定してはどうかと提案する。28年夏季五輪の開催地に選ばれた米ロサンゼルスは1984年の夏季五輪で使った施設を利用するなどして費用を抑え前回同様、黒字確保を目指している。

こんな意見が出てくることは、オリンピックとかワールドカップといったものは、もはや持続不可能なものになったということを表しているのだろう。
 



気になったニュース: 後期高齢者の医療費、窓口負担2割に??

Saturday, December 2nd, 2023

日経朝刊(12/2付け)1面に「後期高齢者の医療費 窓口負担2割に引き上げ案 社保改革の政府工程表」との記事がでていた。

記事のリード文を以下転載:

政府は少子化対策の財源確保に向け、75歳以上の後期高齢者の医療費の窓口負担引き上げを社会保障の改革工程の原案に盛り込む。後期高齢者のうち一定の所得がある30%弱をのぞいて原則1割負担だが、2割への引き上げを検討する。給付や費用などの歳出も効率化し、膨張する医療費を抑え、制度の持続性を高める。

後期高齢者の私にとっては、現在の1割負担が2割となることで負担が増えることになるが当然のことのように思う。むしろ、2割といわず、現役なみの3割にしてもよいのではないかと考える。

健康保険をなんとか維持しなくてはならない。

窓口負担が増えたとしても、肝心なところは、「高額療養費制度」で守られている。