携帯乗り換え時にメールアドレスを維持する?

October 27, 2020 – 11:51 pm

日経夕刊(10/27付)に「携帯乗り換え、来年無料 メールアドレスも維持 総務省計画」という記事がでていた。

上述した日経記事のリード文を以下に転載する:

総務省は27日、携帯電話料金の引き下げに向けた新たな行動計画を発表した。携帯会社を乗り換える際の番号持ち運び制度(MNP)を2021年度から原則無料とするほか、移転元が提供するメールアドレスを持ち運べるようにすることなどを掲げた。消費者の自由な選択を後押しし、国際的に割高とされる通信料金の値下げにつなげる。

携帯料金が高止まりしている原因のひとつに、携帯会社を乗り換えることが難しいことがあげられている。ユーザがひとたび特定の携帯会社と契約すると、他の携帯会社の料金が安くても乗り換えることが難しく、これが携帯料金が安くならないとされている。

乗り換えを容易にすれば、携帯会社間の競争が起き、携帯料金の値下げにつながるのではと考えられている。その方策として、乗り換え時の手続きの無料化、そして(乗り換え前の)携帯会社が提供しているメールアドレスを乗り換え後も維持することが検討されているという。

乗り換え手数料の無料化はわかるが、メールアドレスを乗り換え後もできるようにするというのは、私には、しっくりこない。率直に言って、こんなこと実現不可能と思ってしまう。

携帯会社間で乗り換えを容易にすることで料金の引き下げ競争を促がそうとすること。これは、多少疑問もあるが、実現可能と思う。

しかし、もう一つの方策、携帯会社の提供するメールアドレスを乗り換え後も維持しようとするのはいかがなものか?と思ってしまう。どう考えても、実現できないと思うのだ。

技術的な仕組みからいって、どのようにメールアドレスを維持することができるのか分からないのだ。

携帯会社の提供するメールアドレスは、その携帯会社が運用するメールサーバと直接、あるいは間接につながりを持つ。乗り換え後もメールアドレスを維持するには、乗り換え前の携帯会社が運営するメールサーバを契約完了後も使用するという事になってしまう。契約もしてないユーザのために、計算機リソースを消費するというのは不可能なのではないか? よく理解できない。

私の場合、携帯会社から提供されるメールアドレスなど使用していない。携帯会社とは関係のない個人的なメールアドレスを使用している。たとえ、携帯会社を乗り換えることがあっても、なんの問題もおきない。無料のメールアドレスを入手することは可能であるし、それらの多くは、セキュリティの観点からみても何の問題もない。携帯会社と関係ないメールアドレスを使うことが可能であるし、そういうアドレスを使用すればいいだけの話だ。

それにしても、携帯会社にたいする政府の締め付けは理不尽とも思えることが多いのでは、と思ってしまう。
  

  


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