電気自動車の時代は近い?

June 9, 2008 – 5:00 pm

最近のガソリン値上げはすごい。わずか2年前までリッター100円を切るスタンドがあったと思ったのに、あっというまに170円にもなった。リッター200円になるのも、時間の問題だ。こんななか、ガソリンを使わない電気自動車のニュースが目に付くようになった。電気自動車の現状はどうなっているのか?かなり興味がある。

気になった関連ニュース: 6月7日付け日経(朝刊)の一面トップに、「ガソリン高、環境車に追い風」との見出しで、「ハイブリッド車、電気自動車のコスト競争力は急速に高まっている」との記事がでていた。これに先立つ6月2日付け日経(朝刊)のやはり一面トップに、「郵便事業会社、全車両を電気自動車に 2万1,000台を順次」という記事がでている。郵便事業会社の発表を受けて、二〇〇九年にも電気自動車の法人向け販売に着手するとしている三菱自動車の株が買われたようだ。市場も電気自動車の実用化、普及が近いことを意識しているのか?

開発状況: 電気自動車の開発には、複数の自動車メーカーが競っているようだ。目立つのは、三菱自動車、富士重工業、そして日産というところか。電気容量の大きいリチウムイオン電池の開発が進んだこともあり、街中での走行には十分耐えられるようになってきたという。ただ、「トヨタなどは電池の信頼性が十分でないとして、商用化に慎重な姿勢を示している(6/7付け日経13面)」という話もある。電池の信頼性こそが肝心だ。気になる。

コストパフォーマンスは?: 問題は価格だ。今のところ、二百万から三百万円とガソリン車と比べるとかなり高額。とても手がでない。しかし、三菱自動車の軽自動車「i(アイ)」をベースにした電気自動車の試験車では一キロ走行するのに必要な電気料金は、夜間電力を利用した場合には、わずか一円にとどまるという。ガソリン車のほぼ十分の一だ。走行距離もフル充電をすると160キロあるという。我が家の軽自動車の使用状況を考えると十分な走行距離だ。自宅のコンセントで充電もできるというのも、実に魅力的だ。

車の性能、例えば加速性能などはどうだろう。三菱自動車のホームページに、東京電力との共同実験で使っている実証走行試験車の主要諸元が出ていた。車の性能の評価をどのようにすればいいか詳しくないので、なんともいえないが、この試験車がベースとした「i(アイ)」のMIVEC DOHC 12バルブ・エンジンの性能(最大出力38kW(52PS)/7000rpm、最大トルク57Nm(5.8kgm)/4000rmp) (http://www.mitsubishi-motors.co.jp/i/performance/index.html 参照) と比較すると、モータの出力、トルク、いずれも電気自動車の値が勝っている。単純に比較していいのかどうかは分からないけど、これって、ひょっとしたら、ガソリン車より走行性能がいいのではないのかと思ってしまう。

これからも電気自動車の動向を注目しなくては。それに、少し技術的な勉強もしてみよう。

◎ 『i MiEV』 実証走行試験車 主要諸元
ベース車 『i(アイ)』
全長×全幅×全高 3395×1475×1600mm
車両重量 1080kg
乗員 4名
最高速度 130km/h
一充電走行距離 (10・15モード) 160km (先行試験車:130km)
充電時間 200V・15A (車載充電器:家庭充電) 約7時間 (フル充電)
100V・15A (〃) 約14時間 (フル充電)
3相200V・50kW (急速充電器) 約30分 (80%充電)
モーター 種類 永久磁石式同期モーター
最高出力 47kW
最大トルク 180N・m
最高回転数 8500rpm
電池 種類 リチウムイオン
総電圧 330V
総電力量 16kWh
制御装置 インバーター制御
駆動方式 後輪駆動

参考: http://www.mitsubishi-motors.co.jp/pressrelease/j/corporate/detail1727.html

 


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