3年前のニュース: 細野環境大臣、伊達市の除染作業に参加

November 14, 2014 – 10:57 am

3年前の今日(2011年11月14日(月))放送のTBS森本毅朗スタンバイで聴いた原子力問題関連ニュース:

福島県伊達市で行われたボランティアによる除染作業に細野環境大臣が参加しました。細野大臣は放射線量が局地的に高い伊達市内の一画にある住宅の庭先で表面の土を削る除染作業に参加し「想像した以上に大量の土が出る。どうやって安定的な仮置き場を確保するかが大きな課題だ」と述べました。

事故から8か月過ぎたこの時期になって、やっと、除染作業で発生する汚染土が大量であり、その行き場が大きな問題であることに初めて気づいたような環境大臣発言に驚きを感じる。汚染土の行き先をどうするかが大きな問題となることは除染しようとした時点で十分わかっていたことだ。

先週の土曜深夜、、NHK EテレのETV特集で「除染のゆくえ ~畑村洋太郎と飯館村の人々~」が放映されていた。ここで、政府の原発事故調の委員長を務めた畑村洋太郎氏による「除染によって生じる膨大な廃棄物の問題」を解決するための取組みが紹介されていた。畑村氏の取組みは、私には、説得力のあるものだった。

畑村氏の取り組みを知るとき、除染問題を「安定的な仮置場確保」に矮小化するような細野大臣発言がいかに場当たり的な対応であるかを理解することができる。

この報道の5日前のニュースで「福島第一原発周辺世帯の1/4が帰還望まぬ」との調査結果が報道され、住民が帰還を望まない理由として「放射性物質の除染作業が困難」が最も多いことがあげられていた。原発周辺地域から離れた伊達市でさえ除染作業で生じる汚染土の行き先に懸念が生じていることに事態の深刻さをみることができる。


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