気になったニュース: ヤマト運輸が全面的な値上げを決定

April 14, 2017 – 2:42 pm

今朝(2017年4月14日)のTBSラジオ森本毅朗スタンバイのニュースで、ヤマト運輸が値上げを決定したという話が出ていた:

ヤマト運輸は宅配便の基本料金の全面的な値上げを正式決定しました。
個人が送る荷物を含む全面的な値上げは27年ぶりです。値上げの時期は9月末を目途としています。
ヤマト運輸はアマゾンジャパンなどの大口顧客と具体的な値上げ幅や荷物の総量について交渉を進めていて、値上げを通じてドライバーの新規採用を強化するなど人手不足の解消につなげたい考えです。

宅配便は、今や、「官営」の郵政事業を凌駕する社会的なインフラ事業になっている。

サービスの質は誰がみても世界一だ。ネット通販会社、特にアマゾンジャパンが、ここまで成長したのは、この宅配サービスがあったからということだろう。

一方、この宅配事業が限界がきているのも誰の目にも明らかだ。アマゾンジャパンでネット上で買い物をすると、ほぼ、なんでも翌日には手に入る。早いだけでなく、大部分が実店舗を持った小売店より安い。実に便利な仕組みではあるのだが、そのしわ寄せは、全て、宅配業者に、さらには宅配の末端にいる宅配従業員ということになっている。宅配従業員の過重労働と低賃金なしには成立しないのが、この世界一の質を持った宅配事業サービスだったのだ。こんなサービス形態、いつか破たんするのは目に見えている。

宅配サービスの値上げにより、日本の小売業、ある意味「正常化」への端緒についたのではないかと思う。そして、今回の値上げ、ひょっとしたら実店舗を持つ小売業には、有利に働くのではないかとも思う。

当然のことだが、これで、消費物価が上昇することになるだろう。なかなか達成できなかった物価上昇率2%超えなんて、瞬く間にできるのかもしれない。

ただ、私のような年金生活者にとっては、結構、厳しい話なのかもしれないが・・・。


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